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ワイパーが走行中に外れる原因は?整備とメンテナンスのポイント

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雨の日に運転する会社員

走行中にワイパーが外れることは、運転の安全に影響を与えることがあります。

ワイパーは雨や雪の遮蔽物を拭き取る重要な部品ですが、突然外れたり動かなくなったりすると、視界が悪化し、安全な運転に影響を与えます。

この記事では、ワイパーが走行中に外れる原因と、それを防ぐための対策や整備方法について詳しく説明します。

記事のポイント

ワイパーが外れる原因は、部品の錆や劣化、取り付けミスなど
端の浮きやブレ、「カチッ」と言わないのは劣化や不具合のサイン
走行中に外れたら、ゴムをはめ直すかタオルを巻き応急処置を
ワイパーの停止位置は調整可能。アームの固定力は交換で回復
日頃から拭きムラや異音、ゴムの亀裂をチェックすることが重要

ワイパーが走行中に外れる原因は?

ワイパーを点検する整備士

ワイパーの金属レールが外れる原因は?
ワイパーの端っこが浮く
ワイパー交換のときカチッと言わない
ワイパーゴムが外れたときの応急処置
ワイパーがブレる原因は何ですか?

ワイパーが走行中に外れるのは、危険で視界不良を招く可能性があります。
ワイパーが走行中に外れる原因や、その対処法について詳しく解説します

ワイパーの金属レールが外れる原因は?

ワイパーの金属レール(ワイパーブレードの接続部)が外れる原因は、主に以下のようなものがあります。

  1. 接続部の錆や腐食
    雨風や湿気、特に海沿いなど湿度が高い環境にさらされると、金属部分に錆が発生しやすくなります。
    錆びが進行すると、ワイパーブレードの金属レールが緩んだり、取り付けが不安定になることがあり、走行中に外れる原因になります。
  2. クリップやロック機構の劣化・破損
    ワイパーブレードとアームを固定するクリップやボタンが劣化、破損すると、しっかりと固定できず走行中に外れやすくなります。
    長期間の使用や頻繁な交換作業で摩耗することも原因です。
  3. 取り付け不良や操作ミス
    ワイパーブレードの取り付け時にクリップやロック機構を正しく操作しないと、固定が不十分となり走行中に外れることがあります。
    ワイパーアームとブレードの接続部は専用の操作方法があり、慣れていないと外れやすくなるため注意が必要です。
  4. 経年劣化や金属部のゆがみ
    経年による金属の疲労やワイパーアームのゆがみが起こると、金属レールがしっかり装着できず、不安定になります。
    特に雪の多い地域では積雪の重みでアームが変形しやすく、これが原因でワイパーが外れることもあります。
  5. 固着や凍結による不具合
    冬場の寒冷地では凍結によってワイパーブレードの金属部分が固着し、無理に外そうとすると金属レールにダメージを与えたり変形が生じ、走行中に外れるリスクが増えます。

ワイパーの端っこが浮く

ワイパーの端っこが浮く理由は、いくつかの要因に由来します。

  1. ワイパーアームのバネ力の低下
    ワイパーアーム内部のバネが劣化すると、ワイパーゴムがフロントガラスに十分に密着せず、特に端部が浮きやすくなります。
  2. ゴムの劣化や汚れ
    ワイパーゴムが摩耗したり、汚れがたまっている場合、滑りが悪くなり、端部が浮いてしまうことがあります。
  3. ガラス面の油膜やコーティングの影響
    ガラス面に油膜やコーティングが残っていると、ワイパーが滑りにくくなり、特に端部が浮きやすくなります。
  4. ワイパーブレードの不適合や取り付け不良
    ワイパーブレードが適切なサイズでない場合や、取り付けが不十分だと、端部が浮きやすくなります。
  5. ガラス面の湾曲や凸凹
    フロントガラスが湾曲したり凸凹があると、ワイパーゴムが均等に当たらなく、端部が浮いてしまうことがあります。

ワイパー交換のときカチッと言わない

ワイパーを外して点検する整備士

ワイパーを交換する際に「カチッ」と固定音がしない場合、多くはワイパーアームのフック部分や固定爪が正常に噛み合っていないことが原因です。
これにより、しっかりとロックされず、走行中に外れやすくなってしまいます。

具体的には、ワイパーアームの先端フックが変形・開いてしまっているケースが多く見られます。
この部分が広がってしまうと、ワイパーブレードの固定箇所をきちんと掴めず、装着時のカチッという手応えがなくなります。
こうした場合は、ペンチなどを使ってフックの幅を調整し、元の形状に近づけることで強く固定できるようになります。
修正後はブレードがしっかり固定され、カチッという感触が戻り、手で動かしてもガタつかなくなるのが理想です。

また、取り付け時の操作ミスやワイパーブレード自体の仕様・形状不適合も原因になります。
正しい向きや位置で取り付けているか必ず確認してください。
不適合なブレードの場合は、適合サイズのものを使用する必要があります。

ワイパーゴムが外れたときの応急処置

走行中に突然ワイパーゴムが外れてしまった!
雨はどんどん強くなるし、視界は悪くなる一方…。
こんな状況を「その場を安全に乗り切るため」の緊急テクニックをいくつかご紹介します。
ただし、これらは一時しのぎの方法であり、処置後は必ず我々プロの元で点検・修理を受けてください。

応急処置①:外れたゴムやレールをはめ直してみる

まだワイパーブレードのどこかに引っかかっていたり、ボンネットとフロントガラスの間に落ちていたりするかもしれません。
外れたワイパーゴムや金属レールが回収可能であれば、はめ直しを試みましょう。

  1. ワイパーアームを立てる
    多くの車は、ワイパーを停止位置から少し持ち上げると、カチッと固定され、立った状態になります。
  2. ゴムの溝を確認
    ワイパーゴムには、金属レールをはめ込むための細い溝が2本あります。
    そこにゴミや砂が詰まっていたら、指や布で軽く取り除きます。
  3. レールを溝に差し込む
    金属レールを、ゴムの端からスルスルと溝に滑り込ませていきます。
    2本のレールを平行に、根気よく入れていきましょう。
  4. ブレードに装着
    レールが収まったゴムを、ワイパーブレードのツメに引っ掛けていきます。
    端から順番に、パチ、パチと音がするように、しっかりと固定します。

【注意!】
この作業は、ゴムやレールがきれいな状態で残っている場合のみ有効です。
ゴムがちぎれていたり、レールがひどく曲がっていたりする場合は、うまくはまりません。

応急処置②:身近なもので代用する(緊急時のみ)

ゴムやレールを紛失してしまった、あるいは破損してしまってどうしようもない…という緊急の状況。
そんな時は、車内にありそうなもので、最低限ガラスの水滴を取り除く手段を考えます。

  1. タオルやハンカチを巻きつける
    ゴムがなくなったワイパーブレードの金属部分に、タオルやハンカチなどを固く巻きつけ、ビニールテープや輪ゴムなどで固定します。
    ワイパーを動かせば、一時的に水を掃くことはできます。
    ただし、水分を吸ってすぐに拭き取り能力は落ちますし、固定が甘いとすぐに外れてしまいます。
  2. ビニールテープをブレードに貼る
    ゴムの代わりとして、ビニールテープをブレードの接地面に数枚重ねて貼る方法もあります。
    ゴムほどの性能はありませんが、金属が直接ガラスに当たるのを防ぎ、多少の水は弾いてくれます。

【注意!】
これらの方法は、フロントガラスを傷つけるリスクを伴います。
あくまで「次の安全な場所まで、時速30km/h程度の低速で移動する」ための最終手段と考えてください。

ワイパーがブレる原因は何ですか?

フロントガラスに撥水剤をコーティングする

ワイパーゴムが滑らかに滑ることができないと、ガラスに貼りつくような状態になります。
それでもモーターは無理やり動かそうとするため、ゴムが「つっかえては、弾かれる」という動作を繰り返し、結果としてブレやジャダー(振動)を引き起こします。

原因①:ワイパーアームの取り付け部分の緩み

これが最も根本的で、かつ危険な原因です。
ワイパーは、ボンネットの付け根あたりにあるピボットという軸を中心に、扇状に動いています。
このピボット軸に、ワイパーアームがナットで固定されているのですが、長年の振動でこのナットが緩んでしまうことがあります。

ナットが緩むと、アームの根元にガタつきが生じます。
すると、ワイパーモーターがアームを動かそうとする力と、ガラス面の抵抗がうまく噛み合わず、アーム全体がブレてしまいます。
ちょうど、ネジが緩んだ椅子の脚がガタガタするのと同じ理屈です。

原因②:ワイパーリンク機構の摩耗やガタつき

ワイパーは、一つのモーターの力を、複数のロッドや関節(リンク機構)を介して左右のアームに伝えています。
車のボンネットを開けると、奥の方にこの複雑なリンク機構が隠れています。

このリンク機構の関節部分(ジョイント)が、経年劣化で摩耗したり、サビついたりしてガタが大きくなると、モーターからの力がスムーズに伝わらなくなります。
その結果、力の伝達にロスや引っかかりが生まれ、ワイパーの動きが不規則になり、ブレや振動となって現れます。
特に片側のワイパーだけがひどくブレる場合は、このリンク機構の不具合の可能性が高いです。

原因③:ワイパーアーム自体の劣化や変形

ワイパーアームは、ガラス面に均等な圧力をかけるためのバネが内蔵されていたり、空気抵抗を考慮した形状になっていたりします。

このアームが、例えば洗車機や雪の重みなどで、目には見えないレベルでねじれてしまっていることがあります。
アームがねじれていると、ワイパーブレードがガラス面に対して垂直に当たらず、斜めになってしまいます。
その結果、ワイパーが往復する際にゴムがスムーズに反転できず、引っかかりと解放を繰り返すことで、ガクガクとしたブレや振動、ビビリ音が発生します。

原因④:ガラス面の摩擦抵抗が大きすぎる

ワイパー側ではなく、ガラス面に問題があるケースも少なくありません。
ガラスに強力な油膜が付着していたり、古い撥水コーティング剤がまだらに残っていたりすると、ガラス面の摩擦抵抗が異常に大きくなります。
小雨の時に特に症状がひどくなる場合は、この原因が考えられます。

ワイパーが走行中に外れる原因は?│工賃、調整

ワイパーの作動を運転席から見る

ワイパーが走行中に外れる問題を解決するためには、まず原因を特定することが重要です。
ワイパーアームの固定力不足や接続部の不具合など、適切な点検と整備が必要です。

ワイパー交換の工賃はいくらですか?
ワイパーの停止位置を調整するにはどうしたらいいですか?
ワイパーアームの固定力を回復させる方法は?
ブレードの日常的な状態確認
総括│ワイパーが走行中に外れる原因は?

ワイパー交換の工賃はいくらですか?

ワイパー交換の工賃は、地域や工場の設備状況によって異なりますが、一般的なおおよその範囲をご紹介します。

  • カー用品店の場合
    多くの店舗でワイパー部品の購入と同時に作業を依頼すると工賃が無料もしくは数百円程度(300円~1,000円程度)となることが多いです。
    単純な交換作業なので短時間で終わり、料金も抑えられます。
  • ガソリンスタンド
    工賃はおおむね1,000円前後ですが、キャンペーン時には無料で交換してくれる場合もあります。
    利便性を重視する利用者に人気です。
  • ディーラーの場合
    純正部品を使用するため費用はやや高めで、工賃は1,500円から2,000円程度が相場です。
    ただし、車種に最適な部品を確実に使用し、専門の整備士が担当するため品質面での安心感があります。
  • 整備工場
    工賃は1,000円程度で、ワイパー交換は作業時間が短いため比較的安価に済むケースが多いです。

これにワイパーブレード自体の価格も加わるため、総費用としては3,000円から5,000円ほどが一般的です。

ワイパーの停止位置を調整するにはどうしたらいいですか?

正常なワイパー

停止位置の調整は、車種や機構によって方法が異なります。

準備するもの

  • レンチまたはソケットレンチ
    ワイパーアームを固定しているナットに合うサイズ(国産車なら10mm、12mm、14mmあたりが多いです)
  • マスキングテープ
    現在の停止位置と、目標の停止位置の目印として使います。

一般的な手順

【手順1】基準となる位置に目印をつける
フロントガラスのワイパーが止まっている位置に、マスキングテープを貼って現在の停止位置の目印をつけます。
次に、本来止まってほしい理想の停止位置にも、ガラスにマスキングテープで印をつけておきましょう。
この目印が、後の作業の重要なガイドになります。

【手順2】ワイパーアームの根元のキャップを外す
ワイパーアームの付け根(ピボット部分)を見てください。
多くの場合、ナットを保護するためのプラスチック製のキャップが付いています。
マイナスドライバーなどでこじると傷がつきやすいので、指や爪で優しく持ち上げるようにして外します。

【手順3】固定ナットを緩める
キャップを外すと、アームを固定しているナットが見えます。
このナットを、レンチを使って完全に外さずに、少しだけ緩めます。
2〜3回転ほど緩めれば十分です。
完全に外してしまうと、アームをはめ直すときに位置が大きくズレてしまうことがあります。

【手順4】ワイパーアームを一度浮かせ、位置を調整する
ナットを緩めたら、ワイパーアームの根元を掴み、車体に対して垂直方向(真上)にグッグッと揺すりながら引き抜くように力を加えます。
アームが少し浮いて、ギザギザの噛み合いが外れたら、最初に印をつけた理想の位置にアームの角度を合わせます。

【手順5】ナットを締めて固定し、動作確認
位置を合わせたら、緩めたナットをしっかりと締めてアームを固定します。
キャップも元に戻しましょう。
最後に、キーをONにしてワイパーを一度作動させ、正常な位置で停止するかどうかを確認します。
手順1でつけた理想の位置のテープにピッタリ合えば、作業完了です。

ワイパーアームの固定力を回復させる方法は?

ワイパーアームの固定力が弱まった場合、以下の方法で回復させましょう。

まず、ワイパーアームのばねを点検します。
長期間の使用でばねが劣化し、固定力が低下することがあります。
ばねの状態が悪い場合は、アーム全体の交換を検討します。

次に、アームの接合部を確認し、ナットやボルトが緩んでいないか確認します。
緩んでいる場合は、しっかりと締め直してください。
これにより安定した固定が可能になります。

さらに、アームの根元を掃除して異物を除去します。
砂やゴミが詰まっていると、取り付け不良の原因になることもあります。
接合部をきれいにすることで、固定力がより安定します。

劣化や錆びが見られる場合には、アームを取り外して清掃や潤滑剤を塗布することで、動きをスムーズにし、固定力を向上させることができます。

ブレードの日常的な状態確認

ワイパーが走行中に外れるトラブルを防ぐためには、日頃からワイパーブレードの状態をしっかり確認することが重要です。
以下のポイントを定期的にチェックしてください。

1.拭きムラやスジ、にじみの有無を確認する
ワイパーを動かしたときに水滴がムラなく拭き取れているか、細かい筋やにじみが残っていないかをチェックします。
視界不良の原因となるため、これらの症状が出ていればワイパーゴムの劣化が疑われます。

2.ビビリ音や異音の確認
ワイパー作動時に擦れるような、ビビリ音や異音がしないかを確認します。
ゴムが硬化していたり汚れや油膜が溜まっていると、滑りが悪くなりブレードの動きが乱れることがあります。

3.ワイパーゴムの目視チェック
ワイパーゴムに亀裂、裂け目、変形がないかを見てください。
特にゴムの端が欠けていると拭き取り効果が落ち、走行中の視界確保に支障が出ます。

4.ワイパーアームの状態確認
アーム部分にサビや腐食、ゆがみやガタつきがないかも併せて点検しましょう。

  1. フロントガラスの清掃も忘れずに
    油膜や汚れが付いたままだと、新しいワイパーブレードでも拭きムラが発生しやすいので、ガラス表面のきれいな状態を保つことも重要です。

総括│ワイパーが走行中に外れる原因は?

ワイパーが走行中に外れるのを防ぐためには、日常的な点検と適切なメンテナンスが欠かせません。

まず、ワイパーゴムやアームの劣化を確認し、必要に応じて交換を行うことが重要です。
また、取り付け部分の緩みや、アームのばねの状態を定期的にチェックし、しっかりと固定されているか確認しましょう。

安心で安全なドライブを維持するため、日ごろから状態の確認を習慣にすることが大切です。
問題が発生した際は、早めの対応で大きなトラブルを防ぎましょう。

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