車のガラスに貼るUVカットフィルムは、本当に意味があるのか疑問に思ったことはありませんか?
紫外線(UV)は肌の日焼けや車内の内装劣化の原因となるため、多くの方がUVカットフィルムを検討しています。
しかし、市販されているフィルムの性能や、車のもともとのガラスの仕様によっては効果に差があるため、「貼っても意味がないのでは?」という声もあります。
本記事では、UVカットフィルムの効果、施工における注意点について解説します。
記事のポイント
UVカットフィルムは、皮膚の保護、内装の保護に効果ある
UVカットガラス、フィルムを施工した車でも、日焼けする可能性がある
効果的な日焼け防止は、日焼け止め、長袖、帽子の着用など併用する
運転席や助手席窓に貼る場合は、可視光線透過率70%以上のフィルムを
DIY施工もできるが、仕上がりや車検適合のアドバイスも受けられるプロに
目 次
uvカットフィルムは意味ないの?

UVカットフィルムは、正しく選んで適切に施工すれば、紫外線カット、内装劣化防止、車内温度上昇抑制、ガラス飛散防止といった効果を発揮します。
UVカットフィルムは効果があるの?
UVカットフィルムは、車のガラスに貼ることで、紫外線を大幅にカットする効果があります。
具体的には、以下のようなメリットがあります。
- 皮膚の保護
紫外線は肌にダメージを与え、シミやしわの原因となります。
UVカットフィルムを貼ることで、車内にいる間に浴びる紫外線を大幅に減少させ、肌を保護することができます。 - 内装の保護
紫外線は車内のシートやダッシュボードを劣化させ、色褪せやひび割れの原因となることがあります。
UVカットフィルムはこれらのダメージを防ぎ、車内の美観を長持ちさせることが可能です。 - 温度上昇の抑制
UVカットフィルムには赤外線をカットする効果もあり、車内の温度上昇を抑えることができます。
快適な車内環境が保たれ、エアコンの使用を抑えて燃費を向上させることが期待できます。 - 安全性の向上
フィルム自体がガラスを強化するため、飛来物によるガラスの破損時に飛散を防ぎます。
事故時の怪我のリスクを、低減することができます。 - プライバシー保護
プライバシー保護の効果もあり、車内が外から見づらくなるため、プライバシーを確保し、犯罪の抑止効果も期待できます。
UVカットガラスでも日焼けする?
UVカットガラスを搭載した車でも、日焼けする可能性はあります。
「UVカットガラスだから大丈夫」と油断せず、適切な対策が必要です。
その理由を説明します。
■UVカットガラスの性能
最近の車は、ほとんどUVカットガラスが標準装備されています。
これは、紫外線(UV)の中でも特に有害なUV-Bを90%以上カットする性能を持っています。
しかし、注意すべき点がいくつかあります。
- UV-Aの透過
UVカットガラスはUV-Bカットに効果的ですが、UV-Aを完全に遮断するわけではありません。
UV-AはUV-Bほど急激な日焼けを起こしませんが、肌の奥深くまで到達し、シワやたるみなどの光老化を引き起こす原因となります。
長時間のドライブでは、UV-Aによる影響を受ける可能性があります。 - 紫外線カット率の経年劣化
UVカットガラスの性能は、時間の経過とともに劣化していく可能性があります。
特に、フロントガラスは常に日光にさらされているため、劣化が早まる傾向にあります。
■UVカットガラス搭載車での日焼け対策
- UVカットフィルムの活用
UVカットガラスにプラスして、UVカットフィルムを貼ることで、UV-Aのカット率を高めることができます。
特に、UV-Aを99%以上カットする高性能フィルムがおすすめです。 - 日焼け止めの使用
UVカットガラスだけで過信せず、日焼け止めを塗る習慣をつけましょう。
SPF値の高いものを選び、こまめに塗り直すことが大切です。 - 長袖や帽子、サングラスの着用
特に日差しの強い日には、肌を覆う服装を心がけましょう。
帽子やサングラスも、効果的な紫外線対策アイテムです。 - アームカバーやUVカットグローブの着用
運転中は腕や手が日焼けしやすいので、アームカバーやUVカットグローブを着用するのもおすすめです。
車のUVカットガラスの寿命は?
車に装備されているUVカットガラスは、メーカーや車種によってその性能や耐久性に差があります。
一般的にUVカット機能はガラス自体の素材や特殊な加工で実現されているため、フィルムと比べて劣化しにくい特徴があります。
一方で、正確な寿命については公表されていないことが多く、メーカー保証期間と連動しているケースが見受けられます。
たとえば、ある主要メーカーではUVカット機能を備えたガラスの保証期間を3年としています。
一方で、それはあくまでもガラス本体の保証期間であり、UVカット機能の明確な耐用年数とは異なるとのことです。
このため、実際には使用環境や駐車条件によって多少の差はあるものの、数年以上にわたって十分な紫外線カット効果を維持することが多いと考えられます。
また、後付けのUVカットフィルムは、約5年程度で紫外線カット効果が徐々に低下し、色あせや劣化が目立ってくるため、定期的な貼り替えが推奨されます。
UVカットガラスでも、車種やガラスの種類(フロントガラス、サイドガラス、リアガラスなど)によってUVカット率は異なります。
長期的に紫外線対策を行いたい場合は、ガラスの寿命や性能に加えて、効果維持のためにフィルムを併用するのも有効な手段です。
uvカットフィルムは意味ないの?│法律上の制限、DIY

運転席・助手席への施工については、可視光線透過率70%以上の保安基準適合フィルムを選びましょう。
また、プロの施工業者に依頼することで、安全性を確保しながらUVカット効果を得られます。
自分で施工するのは、仕上がりの問題や視界不良のリスクを考えるとおすすめできません。
車のuvカットフィルムは運転席に貼っても大丈夫?
運転席や助手席のガラスにUVカットフィルムを貼ることは可能であり、紫外線による日焼けや車内の劣化防止に効果的です。
ただし、法律上の制限が厳しく、フィルムの『可視光線透過率』が70%以上でなければならず、これを下回るフィルムは前面ガラスには貼れません。
これは安全面からの規制であり、視認性を確保するためのものです。
一般的なスモークタイプのフィルムは可視光線透過率が70%未満になることが多く、運転席・助手席に貼ると、違反となる可能性が高いです。
一方で、透明でありながら紫外線(UV)や赤外線をカットする機能を持つ専用のフィルムは、運転席や助手席のドアガラスに貼っても問題ありません。
この種のフィルムは目立つ色味がなく安全基準も満たしていますので、日焼け防止や車内の温度上昇抑制に役立ちます。
また、フィルムの選択や施工は専門の業者に相談し、車検にも通るタイプの製品を選ぶことが安全で賢明です。
まとめると、運転席にUVカットフィルムを貼ることは『安全基準を満たした透明フィルム』であれば大丈夫ですが、濃いスモークフィルムなどは違法となります。
日焼け対策や車内保護のために、UVカット効果のある透明フィルムの施工を検討するとよいでしょう。
車のuvカットフィルムは自分で施工できる?
車のUVカットフィルムは自分で施工可能ですが、一定の準備と技術が必要です。
近年、DIY向けのカーフィルムが多く販売されており、自分で施工する人も増えています。
施工に必要な道具は、霧吹き(石鹸水や中性洗剤を薄めたもの)、カッターナイフ、メジャー、スキージー(ゴムベラ)、ヘラなどが基本です。
これらを揃えて、正しい手順で行うことが重要です。
施工の大まかな流れは以下の通りです。
- ガラスの清掃
埃や油分を完全に除去し、フィルムの密着を良くします。 - フィルムのカット
石鹸水を使ってフィルムを車の外側に貼り付け、ガラスの形に合わせて少し余裕をもってカットします。
湾曲した部分は、少しずつ温めて伸ばしながら調整します。 - フィルムの貼り付け
霧吹きでガラス面とフィルムの接着面に石鹸水をたっぷり吹きかけてから貼り付けることで、位置調整や空気抜きがしやすくなります。
位置決め後は、専用のスキージーやヘラで内側から水分と空気を押し出し、密着させます。 - 余分なフィルムのカット
端をカッターナイフで、丁寧に切り取り仕上げます。
ただし、自分で貼る場合、空気の混入やしわ、気泡などが入りやすく、仕上がりの美しさや耐久性が劣ることがあります。
特に湾曲ガラスや複雑な形状の部分は難易度が高く、失敗するとフィルムを貼り直す手間や費用がかかります。
そのため、初めての方や確実な仕上がりを求める場合は、カーコーティング専門店やカーフィルム施工のプロに依頼することをおすすめします。
プロは専用の工具や技術で短時間かつ美しく施工してくれますし、仕上がり保証や車検適合のアドバイスも受けられます。

総括│uvカットフィルムは意味ないの?
車のガラスに貼るUVカットフィルムは、紫外線による肌の日焼けや車内のインテリア劣化を防止するうえで確かな効果があります。
特にUVカット率が高いフィルムは、肌へのダメージを大幅に軽減でき、快適な車内環境づくりに役立ちます。
また、フィルムの貼り方や貼る場所によっては法律上の制限や視界の確保が必要なため、適切な透過率のフィルム選びや専門店での施工を検討することが重要です。
加えて、市販のUV対策グッズと併用することで、より効果的な紫外線対策が可能です。
結論として「車のガラスにUVカットフィルムを貼っても意味がない」ということはなく、正しいフィルムを選び正しく施工すれば十分に効果を実感できます。
紫外線対策として、有力な手段のひとつと言えます。