スズキ車に乗っていて、CVTオイルの交換費用が気になっている方は多いのではないでしょうか?
「CVTオイルってそもそも交換が必要なの?」
「交換費用はいくらかかるの?」
など、様々な疑問があると思います。
特にスズキ車の中には「CVTフルード無交換」を謳っている車種もあり、余計に混乱してしまうかもしれません。
この記事では、スズキ車のCVTオイル交換費用について、交換時期の目安や交換方法、ディーラーと整備工場の費用の違い、そして無交換車種についても詳しく解説していきます。
CVTオイル交換に関する疑問を解消し、適切なメンテナンスでスズキ車を長く快適に乗り続けましょう。
記事のポイント
スズキ車のCVTオイル(フルード)交換費用は、10,000円~30,000円程度が相場
通常の走行条件では、約10万キロメートル毎にCVTオイル交換を推奨
CVTフルード無交換を謳っている車種でも、交換したほうがいい
CVT内部のフルードをほぼ100%交換できるのが、トルコン太郎による交換のメリット
交換後にまれに、変速ショックやスリップ感といった不具合が発生する場合がある
目 次
スズキ車のcvtオイル交換費用はいくらくらい?

スズキ車のCVTオイル(フルード)交換費用は、10,000円~30,000円程度が相場です。
また、下抜きした分だけ新油を補充する方法であれば、安く上げることができます。
スズキのCVTオイル交換時期は?
スズキ車のCVTオイル交換時期は、車種や走行条件により異なりますが、一般的には5万から10万キロメートルが目安とされています。
オーナーズマニュアルに記載されたメーカー推奨の交換サイクルを確認することが重要です。
【交換時期の目安】
- 通常の使用環境
通常の走行条件では、約10万キロメートル毎に交換を推奨します。 - 過酷な使用環境
山道や渋滞の多い都市部を頻繁に走行する場合は、5万キロメートル毎の交換が望ましいです。
【点検の重要性】
定期的なオイル点検により、CVTの状態を把握し、早めの交換でトラブルを未然に防ぐことができます。
また、オイルの劣化はシフトの滑らかさを損なう可能性があるため、定期的なチェックが必要です。
【CVTオイル交換のサイン】
また、時期に関わらず以下の症状が現れたら、CVTオイルの交換時期が来ているサインかもしれません。
- 変速ショック
- スリップ感
- 異音
- 燃費の悪化
スズキでcvtフルード無交換という車種があるけど大丈夫?
スズキ車の中には、「CVTフルード(オイル)無交換」を謳っている車種があります。
これを見て、「本当に交換しなくて大丈夫なの?」と不安に思う方もいるかもしれません。
結論から言うと、完全に無交換で良いわけではありません。
「無交換」とは、通常の使用条件下では、メーカーが保証する期間(一般的には10万kmあるいは5年間程度)は交換不要という意味です。
しかし、これはあくまでも一般的な使用条件下での話です。
シビアコンディションと呼ばれる、以下のような過酷な使用環境では、CVTフルードは通常よりも早く劣化するため、メーカー推奨の交換時期よりも早く交換が必要になります。
- 短距離走行の繰り返し
- 悪路走行が多い
- 山道走行が多い
- 高速走行が多い
- 頻繁なストップ&ゴー
- 高温多湿な環境での使用
【無交換を謳っていても定期的な点検は必須】
たとえ無交換を謳っている車種であっても、CVTフルードの状態を定期的に点検することは非常に重要です。
点検によって、フルードの劣化状態や汚れ具合を確認し、必要に応じて交換することで、CVTの寿命を延ばし、トラブルを未然に防ぐことができます。
【無交換を過信するのは危険】
「無交換」という言葉を過信して、全く点検も交換もしないでいると、CVTフルードが劣化し、CVTの故障に繋がる可能性があります。
CVTの修理は高額になる場合が多いため、定期的な点検と適切な交換が重要です。
cvtオイル交換はスズキディーラーでやった方がいい?

スズキ車のCVTオイル交換はどこでやってもらうのが良いのでしょうか?
スズキディーラー、街の整備工場、カー用品店、それぞれにメリット・デメリットがあります。
- スズキディーラー
【メリット】- スズキ車に精通したメカニックが作業を行うため、安心感がある。
- 純正のCVTオイルを使用するため、相性などの心配がない。
- 新車保証期間中の場合は、ディーラーでメンテナンスを受ける必要がある場合もある。
【デメリット】 - 一般的に、街の整備工場やカー用品店に比べて費用が高くなる傾向がある。
- 街の整備工場
【メリット】- ディーラーに比べて費用が安い場合が多い。
- 親切で丁寧な対応をしてくれる場合が多い。
- ディーラーよりも融通が利きやすい場合が多い。
【デメリット】 - スズキ車に精通していないメカニックもいるため、工場選びは慎重に行う必要がある。
- 使用するCVTオイルは純正ではない場合もある。
- カー用品店
【メリット】- ディーラーや街の整備工場に比べて費用が安い場合が多い。
- 土日祝日でも営業している場合が多く、利便性が高い。
【デメリット】 - 作業の質にばらつきがある場合もあるため、店選びは慎重に行う必要がある。
- 使用するCVTオイルは純正ではない場合が多い。
- 複雑な作業は対応できない場合もある。
- 結局どこが良いのか?
新車保証期間中の場合は、ディーラーで交換するのが安心です。
保証期間が過ぎている場合は、費用やサービス内容、口コミなどを比較し、信頼できる整備工場を選ぶと良いでしょう。
街の整備工場でも、スズキ車に精通したメカニックがいる工場も多くあります。
重要なのは、価格だけで判断しないこと。
ディーラー、整備工場、カー用品店、それぞれの特徴を理解し、自分のニーズに合った場所を選ぶことが大切です。
Mh23s(ワゴンr)のCVTオイル交換費用
スズキのMH23S型ワゴンRのCVTオイル交換費用は、作業内容や地域によって異なりますが、以下が一般的な費用の目安です。
< 費用の内訳 >
【オイル代】
専用のCVTオイルを使用するため、1リットルあたり約2,000円から3,000円程度です。
車種により必要な量が異なるため、トータルで6,000円から9,000円程度が一般的です。
【作業工賃】
作業には経験が必要なため、工賃として5,000円から10,000円が相場です。
この費用にはオイル交換のほか、必要に応じた点検作業も含まれます。
【総額の目安】
オイル代と工賃を合わせて、総額で10,000円から30,000円程度が目安です。

スズキ車のcvtオイル交換費用はいくらくらい?│手順や注意点

CVTフルードの交換手順や、発進や減速時のギクシャク感や変速ショックといった起こりうる不具合について解説します。
CVTフルード交換一般的な交換手順
CVTフルードの交換手順は、車種や交換方法によって多少異なりますが、一般的な流れは以下のとおりです。
ただし、これはあくまでも一般的な手順であり、車種によっては異なる場合がありますので、必ず作業前に車両ごとの整備マニュアルを確認してください。
- 準備
- 車両をリフトアップし、安全に作業できる環境を整えます。
- CVTフルード、新しいドレンパッキン、オイルフィルター(交換する場合)を用意します。
- 車両ごとの整備マニュアルを確認します。
2. CVTフルードの排出
- 下抜き交換の場合
CVTオイルパンのドレンボルトを緩め、古いCVTフルードを排出します。 - 上抜き交換の場合
レベルゲージ穴から専用の機器を用いて、古いCVTフルードを吸い出します。 - チェンジャー使用の場合
フルードチェンジャーを使用して古いフルードを圧送で抜き取ります。
3. オイルパンの清掃/オイルフィルター交換
- オイルパンを取り外します。
- 内部のマグネットに付着した鉄粉や汚れを丁寧に清掃し、併せてCVTフルードストレーナーも交換します。
- 新しいガスケットを取り付け、オイルパンを元に戻します。
4. 新しいCVTフルードの注入
- レベルゲージ穴から新しいCVTフルードを注入します。
- 車両ごとの規定量を注入します。
5. 油量調整
- エンジンを始動し、CVTフルードを循環させます。
- CVTフルードの温度を規定値まで上昇させます。
- レベルゲージで油量を確認し、必要に応じて調整します。
- 車両を水平な場所に停車させ、エンジンを停止し、再度油量を確認します。
6. 試運転
- 試運転を行い、変速ショックや異音などが発生していないか確認します。
7. 最終確認
- オイル漏れがないか確認します。
- 車両下部を清掃します。
トルコン太郎による圧送交換手順

トルコン太郎とは、ATFやCVTフルードの圧送交換に特化した機器です。
この機器を使用することで、CVT内部のフルードをほぼ100%交換することができ、新油に近い状態に戻すことが可能です。
トルコン太郎による、一般的なCVTフルードの交換手順は以下のとおりです。
- オイルパンを取り外す
オイルパン内、マグネットの洗浄、ストレーナーも交換します。 - 車両への接続
CVTフルードクーラーラインにトルコン太郎を接続します。
接続箇所は車種によって異なりますので、事前に確認が必要です。 - CVTフルードの状態確認
トルコン太郎のモニターで、現在のCVTフルードの状態(色、汚れ具合など)を確認します。 - 新油のセット
トルコン太郎に新しいCVTフルードをセットします。
使用するCVTフルードは、必ず車両指定のものを使用します。 - 圧送交換開始
- エンジンを始動し、トルコン太郎の圧送交換機能を作動させます。
- トルコン太郎が自動的に古いCVTフルードを抜き取り、同時に新しいCVTフルードを注入していきます。
- モニターで新油と旧油の色を比較しながら、交換状況を確認します。
新油と旧油の色がほぼ同じになれば、交換完了です。
- 油量調整
交換完了後、エンジンを停止し、CVTフルードの油量を調整します。
油量調整方法は車種によって異なりますので、整備マニュアルを確認してください。 - 試運転
試運転を行い、変速ショックや異音などが発生していないか確認します。 - 最終確認
オイル漏れがないか確認します。
車両下部を清掃します。
■トルコン太郎による交換のメリット
- 高効率な交換
CVT内部のフルードをほぼ100%交換できるため、新油に近い状態に戻すことができ、CVTの性能を最大限に引き出すことができます。 - 交換時間の短縮
従来の交換方法に比べて、交換時間を大幅に短縮できます。 - CVTへの負担軽減
圧送交換はCVTへの負担が少ないため、安心して交換作業を行うことができます。
CVTフルード交換後に起こりうる不具合と注意点
CVTフルードの交換は、CVTの性能維持や寿命延長に効果的ですが、交換後にまれに不具合が発生する場合があります。
また、交換作業には注意点もいくつかあります。
【交換後に起こりうる不具合】
- 変速ショック
CVTフルードの交換後、変速時にショックが発生することがあります。
これは、新しいフルードとCVT内部の汚れが混ざり合って一時的に摩擦係数が変化することが原因と考えられます。
通常は走行を重ねるうちに解消されますが、症状が改善しない場合は整備工場に相談しましょう。 - スリップ感
加速時にエンジン回転数は上がるのに速度が上がらない、スリップ感が発生することがあります。
これは、CVTフルードの油量不足や、CVT内部の部品の摩耗などが原因として考えられます。 - 異音
CVTから異音が発生することがあります。
これは、CVTフルードの劣化や、CVT内部の部品の損傷などが原因として考えられます。 - 燃費悪化
CVTフルード交換後に燃費が悪化することが稀にあります。
これは、CVTフルードの粘度が合っていない、あるいはCVTに何らかの不具合が発生している可能性があります。
【交換作業の注意点】
- 適合するCVTフルードを使用する
CVTフルードは車種ごとに指定されたものを使用する必要があります。
適合しないフルードを使用すると、CVTの性能低下や故障に繋がる可能性があります。
必ず車両の取扱説明書を確認するか、整備工場に相談しましょう。 - 規定量を正確に注入する
CVTフルードの量が適切でないと、正常に変速できなくなる可能性があります。
必ず規定量を正確に注入しましょう。 - 油量調整を適切に行う
CVTフルードの油量調整は、エンジンをかけた状態で行う必要があり、車種ごとに適切な手順があります。
整備マニュアルに従って、適切な油量調整を行いましょう。 - 異物混入に注意する
CVTフルード交換作業中に、異物(ゴミ、埃など)が混入しないように注意する必要があります。
異物混入はCVTの故障に繋がる可能性があります。
フルードの種類と過走行車における対応

スズキ車のCVTオイル(フルード)交換に使われるフルードは、純正指定のCVTFグリーン2が主流です。
また、エネオスのXプライムCVT FLUIDなど、大手メーカーの適合品も多く使われています。
これらのフルードは低粘度でCVTの滑らかな動作を支え、燃費性能や耐摩耗性に優れているため、メーカー純正だけでなく信頼性の高い適合品を使用するケースも増えています。
【過走行車における対応】
過走行車(10万km以上走行している車)のCVTフルード交換は、注意が必要です。
長年交換されていないCVTフルードは著しく劣化しており、スラッジ(汚れ)が蓄積している可能性があります。
このような状態で急に新しいフルードに交換すると、スラッジが剥がれ落ち、CVT内部の細い油路を詰まらせてしまうリスクがあります。
最悪の場合、CVTの故障に繋がる可能性も否定できません。
【過走行車のCVTフルード交換方法】
- 段階的な交換
一度にすべてのフルードを交換するのではなく、数千キロごとに数回に分けて交換する方法です。
こうすることで、スラッジが一気に剥がれ落ちるのを防ぎ、CVTへの負担を軽減できます。
【過走行車のCVTフルード交換時の注意点】
- 交換後の変化に注意
交換後、変速ショックや異音など、CVTの挙動に変化がないか注意深く観察しましょう。
少しでも異変を感じたら、すぐに整備工場に相談してください。 - 無理な運転は避ける
交換直後は、CVTに負担がかかりやすい状態です。
急発進や急加速など、無理な運転は避け、優しく運転するように心がけましょう。 - 定期的な点検
過走行車は、CVTフルードの劣化が早いため、定期的な点検がより重要になります。
定期的に整備工場でCVTの状態をチェックしてもらいましょう。
総括│スズキ車のcvtオイル交換費用はいくらくらい?
スズキ車のCVTオイル(フルード)交換費用は、交換方法や車種、依頼先によって異なりますが、10,000円~30,000円程度が相場です。
この記事では、スズキ車のCVTオイル交換費用、交換時期、交換方法、交換時の注意点、そして過走行車における対応などについて詳しく解説しました。
CVTオイル交換は、スズキディーラー、街の整備工場、カー用品店などで依頼できますが、それぞれにメリット・デメリットがあります。
費用だけで判断せず、信頼できる工場を選ぶことが大切です。
「CVTフルード無交換」を謳うスズキ車種もありますが、これはあくまでも通常の使用条件下での話。
シビアコンディションで使用する場合は、早めの交換が必要です。
無交換を過信せず、定期的な点検と適切な交換を行いましょう。