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突然スターターが回らなくなった|車の夏バテ!?原因&対処法

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スタータースイッチが点灯している

暑い日なのに起こる、車のエンジン始動トラブル。

「あれれっ!?セルモーターが回らない…」

焦る気持ちと暑さで、さらにイライラが増してしまいますよね。
実はそれ、車の夏バテかもしれません!
バッテリー上がりやパーツの劣化など、夏の暑さは車にとって過酷な環境。
もしかしたら、あなたの愛車も危険信号を発しているのかも…!?

この記事では、セルモーターが回らない主な原因として2つ、それらの対処法も分かりやすく解説します。
愛車のSOSを見逃さず、安全・快適なドライブを楽しみましょう!

突然スターターが回らない?!主原因

自動車スターターモーター

スターターモーターの故障

スターターモーターは、エンジンを始動させるために重要な役割を果たしています。
もしこれが正常に機能しないと、エンジンは回転を開始することができません。

症状の確認ポイント:

  1. カチカチ音がする: キーを回したときにカチカチという音がする場合、モーター自身は故障していないかもしれませんが、電力が十分に供給されていない可能性があります。
  2. 音がしない: スターターモーターがまったく動作しない場合、モーター内部の故障や配線の問題が考えられます。
  3. 不規則な動作: 時々エンジンが始動するが、一貫性がない場合もスターターモーターの問題が原因かもしれません。

可能性の調査方法:

  1. バッテリーの確認: まずはバッテリーの状態をチェックし、必要であれば充電や交換を行いましょう。
    スターターモーターの故障かどうかの判断には、他の電装系統が正常に動作することが重要です。
  2. 配線の確認: スターターモーターへの配線や接続部品の緩みや腐食をチェックしてみてください。

ソレノイドの故障

ソレノイドはスターターモーターを動かすためのスイッチ兼動力伝達装置です。
キーを回すと、バッテリーからソレノイドに電流が流れ、強力な磁力が発生します。
この磁力によって、スターターモーター内部のピニオンギアをフライホイールに押し当て、同時にスターターモーターへ電流を流すことで回転させます。
つまり、ソレノイドが正常に作動しないと、スターターモーターは回転せず、エンジンが始動しないのです。

ソレノイドの故障には、主に以下の2つのパターンがあります。

  1. ピニオンギアが飛び出さない
    ソレノイド内部のプランジャーが動かず、ピニオンギアがフライホイールに噛み合わないため、スターターモーターが空回りします。
    キーを回した時に「カチッ」という音だけがする場合は、この症状の可能性が高いです。
  2. スターターモーターに電流が流れない
    ソレノイドの接点が焼損したり、錆びたりすることで、スターターモーターに電流が流れなくなります。この場合も、エンジンは全く反応しません。

ソレノイドはスターターモーターと一体になっていることが多いので、ソレノイド単体での交換ではなく、スターターモーターごと交換する場合がほとんどです。

イグニッションスイッチの接触不良

スターターが回らない時、スターターモーターやバッテリーに目が行きがちですが、意外な盲点となっているのがイグニッションスイッチの接触不良です。
イグニッションスイッチは、車のキーを差し込んで操作する、いわば車の電源スイッチ。
エンジン始動はもちろん、アクセサリー電源やイグニッション電源など、車の電気系統をコントロールする重要な役割を担っています。

このイグニッションスイッチに接触不良が起こると、スターターモーターに電気が供給されず、エンジンが始動しません。
一見、バッテリー上がりやスターターモーターの故障と似た症状が出るため、原因の特定が難しいケースもあります。

イグニッションスイッチの接触不良で起こる症状としては、以下のようなものがあります。

  • スターターが全く回らない
    キーを回しても無反応で、何の音もしない。
  • スターターがたまにしか回らな
    キーを何度も回すと、たまにスターターが作動する。
  • キーを回すと、他の電装品も同時に不調になる
    例えば、キーを回すと同時にオーディオやライトが一瞬消える、メーターの表示が乱れるなど。

これらの症状が見られる場合は、イグニッションスイッチの接触不良を疑ってみる必要があります。
特に、キーを回した時に他の電装品にも影響が出る場合は、イグニッションスイッチの問題である可能性が高いと言えるでしょう。

スマートキーの電池切れ

自動車スマートキー電池交換

最近の車はスマートキーが主流になり、キーを差し込まなくてもドアの開閉やエンジン始動ができるようになりました。
とても便利ですが、スマートキーならではのトラブルもあります。
スターターが回らない原因として、意外と見落としがちなのがスマートキーの電池切れです。

スマートキーは、微弱な電波で車と通信しています。
電池が切れてしまうと、この通信ができなくなり、ドアの解錠はもちろん、エンジン始動もできなくなってしまうのです。

スマートキーの電池切れで起こる症状は、以下の通りです。

  • ドアの解錠・施錠ができない
  • スマートキーを持っていても、プッシュスタートボタンを押してもエンジンがかからない
  • キーレスエントリーのリモコン操作が効かない

一見、バッテリー上がりやスターターの故障と勘違いしやすいですが、スマートキーの電池切れの場合は、これらの症状が同時に起こるのが特徴です。

もしこのような症状が出た場合は、まずスマートキーの電池切れを疑いましょう。
多くのスマートキーには、電池残量が少なくなると警告灯や音で知らせる機能が備わっています。
普段からこのようなサインを見逃さないように注意しておきましょう。

キーシリンダーの摩耗

自動車キーシリンダー


スターターが回らない、それもキーが全く回らない、あるいは回しづらい…
こんな時は、キーシリンダーの摩耗が原因かもしれません。
また、ステアリングロックかかっているときは、キーが回りません。
イグニッションキーを差し込むキーシリンダーは、長年の使用で内部のピンやタンブラーが摩耗し、キーとの接触が悪くなってしまうことがあります。

キーシリンダーの摩耗によって起こる症状としては、以下のようなものがあります。

  • キーが差し込めない
  • キーが抜けない
  • キーが回らない、あるいは回しづらい
  • キーを回してもスターターが作動しない

これらの症状は、キーシリンダー内部の摩耗や汚れ、あるいはキー自体の摩耗が原因で起こります。
特に、キーの抜き差しに引っかかりを感じたり、キーを回す際にいつもと違う感触がある場合は、キーシリンダーの摩耗を疑うべきでしょう。

キーシリンダーの摩耗を放置しておくと、最終的にはキーが全く回らなくなり、エンジンが始動できなくなってしまいます。
また、無理にキーを回そうとすると、キーが折れてしまう可能性もあります。

電気配線の問題

■アース不良
アースポイント(接地)が緩んでいたり、腐食している場合、電流が正常に流れず、スターターモーターが機能しないことがあります。
特に夏場の湿度や高温が腐食を加速させることがあります。

■フューズやリレーの問題
スターターモーターやイグニッションシステムのフューズが飛んでいる場合や、リレーが故障している場合、セルモーターが回りません。
これらの原因は、夏場の車のトラブルの主なものです。

機械的な問題は、ご自身で解決しようとせず、お近くの整備工場に相談することをおすすめします。

バッテリーの問題

■サルフェーション(腐食)
バッテリーターミナルが腐食すると、電流が正常に流れなくなります。
夏場の湿気や高温は、腐食を進行させる要因となります。

■電圧の低下
夏は、エアコンの使用などで、バッテリー消費が激しく、寿命が縮まりがちです。
その上高温は、バッテリー内部の化学反応を加速させ、劣化を早めてしまいます。

バッテリーの寿命は一般的に2〜5年と言われています。
夏の高温により、古いバッテリーが急速に劣化することがあります。

・ 確認ポイント
1. ヘッドライトの明るさが、以前より暗くなる。
2.エンジン始動時のセルモーターの音が、弱々しくなる。
3. クラクションの音が小さい。
4. バッテリー液の減少や、バッテリー本体の膨張が見られる。

・ 対処方法

■ジャンプスタート

自動車どうしを接続しジャンプスタート

他の車のバッテリーを使って、あなたの車のバッテリーを充電する方法ですが、ブースターケーブルがあることが条件になります。
比較的簡単な方法ですが、手順を間違えると危険を伴うため注意が必要です。

・ 手順
1. 救援車のバッテリーと、あなたの車のバッテリーをブースターケーブルで接続します。
(赤色のケーブルを両方のバッテリーのプラス端子へ、黒色のケーブルを救援車のマイナス端子、あなたの車のエンジンの金属部分に接続します)
2. 救援車のエンジンをかけ、最低5分間はアイドリングします。
3. あなたの車のエンジンをかけます。
4. エンジンがかかったら、ブースターケーブルを逆の手順で外します。

エンジンがかかったら、そのまま業者に直行して早めに新品バッテリーに交換しましょう。
コンビニなどに寄ってしまうと、ついクセでエンジンを切ってしまいます。
再度、 ジャンプスタートになってしまうかもしれません。

・ 注意点
1. 感電やショートに注意し、手順を間違えないようにしましょう。
2. 救援車は、なるべく大きな車を選ぶ。

ジャンプスタートは、救援車のバッテリーを使って、バッテリー上がりを起こした車のエンジンを始動させる方法です。
この時、救援車のバッテリーサイズが小さいと、十分な電流を供給できず、エンジンがなかなか始動しないことがあります。
車のバッテリーサイズは、エンジンをかけるために必要なパワーによって異なってきます。

一般的に、排気量の大きい車ほど、大きなバッテリーが搭載されています。
軽自動車やコンパクトカーはバッテリーが小さく、反対に、ミニバンやSUVなどは大きなバッテリーを搭載しています。
ジャンプスタートをスムーズに行うために救援車を呼ぶなら、なるべく排気量の大きい車にお願いするようにしましょう。

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■バッテリーをチャージャーで復活させる

バッテリーチャージャーで充電する

ジャンプスタートでエンジンは始動したものの、そのままの状態では、いつまたバッテリー上がりを起こすとも限りません。
新品に交換するか、バッテリーチャージャーで充電しておくようにしましょう。
一口にバッテリーチャージャーと言っても、様々な種類があることをご存知ですか?

あなたのバッテリーに最適なチャージャーを選ぶために、主な種類とその特徴をご紹介します。
1. 密閉型バッテリー対応チャージャー
最近の車に多い、メンテナンスフリーの密閉型バッテリーに適したチャージャーです。

2.開放型バッテリー対応チャージャー
バッテリー液の補充が必要な、従来型の開放型バッテリーに適したチャージャーです。

3.満充電時対応チャージャー
バッテリーとチャージャーをケーブルで繋ぎっぱなしで充電していると、バッテリーの寿命を縮めてしまう場合があります。
満充電になったら、自動停止するような機能があるものがよいでしょう。

4. バックアップ電源不要対応チャージャー
バッテリーを充電する際は、車へのリスクを避けるためにも、バッテリー端子を外して充電したほうが無難です。
しかし今の車は、バッテリーとの接続を遮断してしまうと、さまざまな設定がリセットされたり、何かと不都合が生じてしまいます。
バックアップバッテリーを、用意しなくても済むような機構があるものにしましょう。

5. アイドリングストップ車対応チャージャー
現在は、アイドリングストップ車が広く普及しており、対応していないと、使える範囲が限られてしまいます。
また、今後アイドリングストップ車に買い換えることになっても、チャージャーは買い換えることなくそのまま使えます。

・ バッテリーチャージャーのまとめ
おすすめは、上記1〜5に対応しているチャージャーです。
現在は、昔とは違って、さまざまなタイプのバッテリーが使用されています。
多くの車種で使える、汎用性のあるチャージャーを使うことをおすすめします。

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突然スターターが回らない?!│対処方法

誰でもできる簡単な確認からロードサービスを呼ぶまで、さまざまな対処法を紹介します。

スマートキーの電池切れを確認

スマートキーを使用している場合は、まず電池切れを疑いましょう。
スペアキーがあればそちらを試すか、スマートキーの電池を交換してみてください。
多くの車種では、スマートキーの電池が切れていても、キーをプッシュスタートボタンに近づけることでエンジン始動が可能です。
取扱説明書で緊急時の始動方法を確認しておきましょう。

ギアの確認

オートマチック車の場合、ギアがパーキング(P)またはニュートラル(N)に入っていないと、スターターが作動しない場合があります。
ギアが正しい位置に入っているか確認しましょう。
ギアが中途半端な位置にあると、スターターが始動しない場合があります。
マニュアル車の場合は、クラッチをしっかりと踏み込んでいるか確認してください。

セルモーターのケースを軽く叩く

セルモーター内部の接触不良やブラシの固着が疑われる場合、木槌やゴムハンマーなどでセルモーターのケースを優しく数回叩くのも応急処置として有効なことがあります。
ただし力を入れすぎると故障を悪化させるため注意が必要です。

ブースターケーブルでのジャンプスタート

周囲に協力できる車があれば、ブースターケーブルを使用して他車のバッテリーから電力供給を行い、エンジンの始動を試みます。
バッテリーが原因ならこれで一時的に動くことが多いです。
ただし、これは応急処置なので問題の根本的な解決にはならず、後日バッテリー交換や点検が必要です。

マニュアル車なら押しがけを試みる

昔ながらの方法ですが、もし男性が複数人乗車している場合は、試せる方法です。
マニュアル車の場合、ギアを2速に入れてクラッチを踏みながら車を押して車輪を回し、クランクシャフトを回すことでエンジンをかける「押しがけ」が可能です。
しかしオートマ車ではこの方法はほぼ使えませんので注意してください。

ロードサービスの利用

下記のような状況であれば、無理せずロードサービスを利用しましょう。
・ ご自身では対処が難しい
・ 救援車を期待できない
・ ブースターケーブルを搭載していない

JAFや自動車保険のロードサービスに加入していれば、セルモーターが回らずエンジンが始動できないトラブルにも対応してもらえます。

総括│突然スターターが回らない?!

夏の過酷な暑さは、自動車にもさまざまなストレスを与えています。
ある日突然、あれっ!?スターターが回らない!なんてことにも・・・

主にバッテリーに起因する場合が多いですが、機械的な不具合につながっていることも。
機械的な不具合の場合は業者に修理をお願いし、バッテリーの問題の場合は、ジャンプスタートで対処しましょう。

夏はバッテリーに掛かる負担が大きく、トラブルに見舞われないためにも、事前にチャージャーで充電しておくことをおすすめします。

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