車の運転中、突然の雨に見舞われると、いつも緊張感が増しますよね。
特に、サイドガラスに水滴がびっしりついて、左右や後ろが見えない状態になると、「車線変更をしていいものか」「横からバイクが来ていないか」と、一気に不安になってしまいます。
車の安全運転に欠かせないサイドガラスの視界を、どう守るか。それは、ドライバーにとって大きなテーマです。
この記事では、見えないストレスを解消し、雨の日でも気持ちよく運転できる、具体的な解決法をご紹介していきます。
記事のポイント
撥水と親水を場所で使い分けることが安全運転の基本
サイドガラスには水が膜になる親水コーティングを選ぶ
コーティング成功のために油膜取りはサボらない
曇りには「A/Cオン温風外気導入」が最も効果的
サイドガラスに撥水や手拭きはかえって見えにくい原因
車のサイドガラスが雨で見えないときの対策は?

サイドガラスには、水滴を丸くせず、ガラス全体に薄く広げて自然に流してくれる「親水性コーティング」の施行がおすすめです。
また、DIYで施工するときの手順などを解説します。
雨天時の安全運転:サイドガラスとドアミラーの重要性
雨の日の運転で、つい見落としがちなのが「サイドガラス」と「ドアミラー」の視界です。前のガラスだけでなく、左右の視界が悪いと安全運転はできません。サイドガラスやドアミラーは、雨の水滴や油膜で見えにくくなりやすく、特にサイドミラーは進行方向と並行の位置にあるため、風圧で水滴を飛ばしにくいのが難点です。
そのため、雨天時にはサイドガラスとドアミラーに「親水コーティング」を施すことがおすすめです。親水コーティングとは、水滴が粒のまま残らず、ガラス面に広がって薄い水膜になることで、視界がほぼクリアになる仕組みです。親水タイプのコーティングは、撥水タイプよりもサイドガラスやミラーに適しており、雨粒がつぶつぶと残らず、見やすくなります。これにより、車線変更や斜め後方の確認がスムーズになります。
あわせて、サイドガラスの内側が曇ることも多いので、エアコンのデフロスターや除湿機能を活用し、しっかり曇りを取ることも重要です。さらに、油膜や汚れも視界不良の原因になるため、定期的な油膜取りとコーティングのメンテナンスも効果的です。
車のサイドガラスは親水か撥水どっち?
雨の日の視界を考えると、サイドガラスには親水コーティングがおすすめです。
親水コーティングは、ガラスに水が広がって薄い膜のようになり、雨粒が球状にならずに滑り落ちやすい性質があります。そのため、サイドガラスに付いた水滴がたまりにくく、視界がクリアに保ちやすいのです。一方で、撥水コーティングは水を弾いて丸い水玉を作りますが、サイドガラスやドアミラーは走行風の影響が少ないため、水玉が長く残ってしまい見えにくくなることがあります。
サイドガラスはワイパーが付いていないので、水滴が残ると運転中の視界不良につながりやすいのも親水コーティングが向いている理由です。さらに親水コーティングは、汚れや水垢、油膜がつきにくく、洗車の手間も減るメリットがあります。
サイドガラスには「親水性」が最適とされる理由

サイドガラスはフロントガラスと違ってワイパーがついていません。そのため、雨が降ると水滴がそのまま残りやすく、視界が悪くなりがちです。撥水コーティングは水を弾いて丸い水玉を作りますが、サイドガラスは走行中の風の影響を受けにくいため、水玉がなかなか流れていかず、視界を邪魔する原因になります。
一方、親水性コーティングは水滴を丸くせず、ガラス全体に薄く広げて自然に流してくれる性質があります。雨粒がガラスに付くと、まるで滝のようにスッと流れていくので、視界がクリアなまま保たれます。これは、サイドガラスやドアミラーのように風の当たらない場所では特に効果的です。
また、親水性コーティングは水垢や油膜が付きにくく、汚れも落ちやすいというメリットもあります。雨が降った後でも、汚れと一緒に水が流れていくので、ガラスがきれいな状態を保ちやすくなります。洗車の手間も減り、メンテナンスが楽になるのも嬉しいポイントです。
親水コーティングがもたらすメリットとデメリット
「雨の日、サイドガラスやミラーに水滴がついて、後ろが見えにくい……」
そんな経験、ありますよね。
そんなときに活躍するのが、水をはじく「撥水」ではなく、あえて水をなじませる「親水」という技術です。
この「親水コーティング」の良いところと、ちょっと気をつけるべきところを、わかりやすくお伝えします。
◎ メリット:水が「ぺたっ」と広がり、透き通って見える
いちばんの良さは、「水滴にならないこと」です。
- 水がうすい膜になる
親水コーティングを すると雨水は粒にならず、ガラスの表面に「ぺたっ」と薄く広がります。 - 止まっていてもよく見える
水をはじく「撥水」は、風で水滴を飛ばすため、スピードを出さないと効果が出にくいことがあります。
でも、親水なら止まっているときや、バックで駐車するときでも、景色がゆがまずにクリアに見えます。これが最大の強みです。 - 乱反射を防ぐ
夜、後ろの車のライトが水滴に反射して「キラキラして 見にくい!」と 感じたことはありませんか? 親水なら水滴ができないので、あのギラつきをおさえることができます。
△ デメリット:お手入れの回数がふえるかも?
とても便利な親水コーティングですが、いくつか知っておいてほしい弱点もあります。
- 小雨だと実力が出せない
ある程度の雨量がないと、きれいな水の膜になりません。パラパラ降るくらいの雨だと、水が中途半端に広がってしまい、かえって景色がゆがんで見えることがあります。 - 効果が長持ちしにくい
水をはじくタイプに比べると、コーティングの持ち(耐久性)は少し短めです。太陽の光で効果が復活するタイプもありますが、定期的に塗りなおす必要があります。 - 汚れがつくと効果ダウン
ガラスの表面に油膜やほこりがついていると、うまく水が広がりません。「ちょっと見えにくくなったな」と思ったら、こまめに洗車をして、汚れを落としてあげるひと手間が必要です。
サイドガラスへの親水コーティング:DIYでの施工手順と注意点

「自分でお店のようなコーティングをするのはむずかしそう…」
そう思うかもしれませんが、たいせつな「コツ」さえつかめば、誰でもかんたんに施工できます。
①まずは「油膜」を徹底的に落とす
親水コーティングを成功させるカギは、ガラスを「すっぴん」の状態にすることです。
これまで使っていた撥水剤や、道路の汚れなどの「油の膜」がガラスに残っていると、親水剤がうまく張りつかず落ちてしまいます。
カー用品店で売っている「油膜取りクリーナー(研磨剤入りのもの)」を使って、ガラスをみがきましょう。水をかけたとき、水滴ができずに「べたーっ」と水が張りつくようになるまで、しっかりと油膜を落とすのが最大のポイントです。
②水分を完全に拭き取る
油膜を落としてきれいに洗ったあとは、乾いたタオルで水気を一滴も残さないように拭き取ります。
水分が残っていると、コーティング剤が薄まってしまい、効果が長持ちしません。ガラスが完全に乾くまで、少し待つくらいの余裕を持ちましょう。
③すきまなく、たっぷりと塗る
コーティングは、付属のスポンジや布を使って、ガラスの端っこまでていねいに塗り広げます。このとき、ケチらずに指定された量を使うのが大切です。塗り残しがないように、縦、横、と交互に動かして塗り込みましょう。
④日光に当てて、しっかりと乾かす
多くの親水コーティング剤は、太陽の光(紫外線)に当たることで固まり、定着します。
「塗ったらすぐに拭き取るタイプ」や「水をかけて仕上げるタイプ」など、商品によって仕上げ方がちがうので、説明書をよく読んでください。
※ここだけは注意!
作業は「晴れた日」に行いましょう。
コーティングが乾ききる前に雨が降ったり、夜露で濡れたりすると、せっかくの膜が台無しになってしまいます。また、完全に乾くまでは、手で触らないように気をつけてください。
車のサイドガラスが雨で見えなくて困る!コーティングの使い分け、油膜取りなど

風が当たりにくいサイドガラスやミラーには、水が膜になってクリアな視界を保つ「親水コーティング」がおすすめ。
また、施工前の「油膜取り」という下準備が、雨の日のあんしんを手に入れるための解決策です。
撥水コーティングと親水コーティング:施工箇所の使い分け
水をはじく「撥水」と、水となじむ「親水」は、どちらも雨の日の運転を助けてくれる大切な技術ですが、じつは「どこに塗るか」で、効果が変わってしまいます。
それぞれの得意な場所を知って、あなたの車を最強の雨対策仕様にしていきましょう。
撥水(水を玉にするタイプ)の得意な場所
撥水コーティングの最大の特徴は、水を丸い玉にして弾くことです。この玉を風の力で勢いよく飛ばすことが、最大の効果を生みます。
- フロントガラス(前面)
撥水がもっとも活躍するのは、フロントガラスです。
走行中に風が強く当たるので、水滴が勢いよく吹き飛び、まるでワイパーをかけているかのように視界がクリアになります。
特に、時速40キロくらいからのスピードで、その真価を発揮してくれます。
親水(水を膜にするタイプ)の得意な場所
親水コーティングは、水がガラス全体に薄い水の膜となって広がるため、水滴による光の反射やゆがみが起こりにくいのが特長です。
- サイドガラス・サイドミラー(横面)
サイドガラスやサイドミラーは、走行中でも風が当たりにくく、水滴がいつまでも残りやすい場所です。
ここに撥水剤を塗ると、小さい水滴がいくつも残ってしまい、かえって視界を邪魔してしまうことがあります。
しかし、親水コーティングなら、水が膜になってくれるため、停車中や、車庫入れなどの低速時でも、ゆがまずに後ろや横がよく見えるようになります。これが親水の最大のメリットです。
走行速度や環境に合わせて、この二つのコーティングを使い分けることで、雨の日でも、運転の不安をぐっと減らすことができます。
車のサイドガラスが雨で見えなくて困った!コーティングの使い分け、油膜取りなど
サイドガラスはコーティングしない方がいい?

じつは「フロントガラスと同じ撥水コーティング」をしてしまうと、かえって見えにくくなることがあります。
撥水コーティングはおすすめしない理由
フロントガラスに使うような、水を丸い玉にして弾く「撥水」タイプをサイドガラスに塗ると、次のような困ったことが起こりやすいです。
- 水滴が残りやすい
サイドガラスは、フロントガラスほど走行風が強く当たりません。そのため、撥水剤で玉になった水滴が、風で飛ばされずにそこにいつまでも留まってしまいます。特に信号待ちなど、車が止まっているときは、視界を遮る原因になってしまうのです。 - 夜にライトがギラつく
丸い水滴がたくさん残っていると、後ろの車や街灯の光が、その水滴ひとつひとつに当たって乱反射を起こします。これが夜間の運転で「ギラギラして見にくい!」と感じる、一番の理由です。
親水コーティングなら「した方がいい」
コーティング自体がだめなのではありません。サイドガラスには、その特性に合った「親水コーティング」を選ぶのが正解です。
親水コーティングは、水を玉にせず、ガラス全体に薄く、平らな膜となって広がるのが特徴です。
- 止まっていてもクリア
水が膜になることで、水滴による視界のゆがみや遮りが起こりません。駐車場での切り返しや、細い道でのすれ違いなど、ゆっくり動くときでもクリアな視界が保てます。 - 乱反射が起こりにくい
水が平らな膜になるため、夜間の光が拡散されず、ギラつきを感じることがほとんどありません。
車のサイドガラスが曇ったときの対処法は?
雨の日や寒い日、窓の外側ではなく、**内側が白く曇ってしまうことがあります。これは、車内の湿気が、外の冷たい空気で冷やされたガラスに触れて水滴に変わる(結露する)ことで起こります。
曇りを素早く、確実にとるための対処法を、段階を追って解説します。
最強の対処法は「エアコンの風」
曇り取りの基本は、ガラスの温度を上げ、湿気を取り除くことです。これを同時にできるのが、車のエアコンです。
- A/Cスイッチを入れる
エアコンの「A/C(エアコンディショナー)」のスイッチを「オン」にします。A/Cは、温度調節だけでなく、車内の空気を乾燥させる(除湿する)役割があるため、曇り取りには必須です。 - 風の吹き出し口を「窓」にする
操作パネルにある、風が出る先を「デフロスター(窓のマーク)」に切り替えます。 - 温度設定を「温かい風」にする
冷たい風よりも、少し温かい風をガラスに当てる方が、ガラスが早く温まり、曇りが早く消えます。 - 内気循環から「外気導入」に切り替える
車内の湿気を含んだ空気を追い出し、新鮮な外の空気を取り込むことで、曇りが消えていきます。
その場しのぎで拭くのは逆効果?
「すぐに視界を確保したいから」と、タオルや手でガラスの内側をゴシゴシ拭いてしまうのは逆効果です。
ガラスの内側には、人の皮脂やホコリがたまっていることが多く、拭くとそれが薄い油膜になって広がってしまいます。その油膜が、曇りの原因をまた作ってしまうことになり、かえって見えにくくなることがあるので注意が必要です。
どうしても拭く必要がある場合は、きれいな乾いたメガネ拭きのような、繊維の細かいもので、優しく拭き取りましょう。
事前の対策で曇りにくくする
日ごろから、ガラスの内側をきれいに保つことが、曇りにくくする一番の対策です。
専用のクリーナーや、水で濡らして固く絞ったタオルなどで、内側を定期的に拭きましょう。ガラスがきれいだと、少しの湿気では曇らなくなります。
ドアミラーの油膜はどうやって取りますか?

雨の日に、ドアミラーに水滴がたくさんついたり、ギラギラと光って後ろが見えにくいとき、その原因のほとんどが「油膜」です。
油膜は、排気ガスや、道路のアスファルトに含まれる油分が、ミラーの表面に薄く張りついてできる、目に見えにくい汚れです。これをきちんと取らないと、せっかくの親水(しんすい)コーティングも効果を発揮できません。
ここでは、油膜を取るための具体的な手順をお伝えします。
準備するもの
ドアミラーの油膜は、洗剤だけではなかなか落ちません。次のものを準備して、しっかり落としましょう。
- 油膜取りクリーナー(研磨剤入りのもの):カー用品店で手に入ります。
- やわらかいスポンジ:傷をつけないよう、やさしく洗えるものがおすすめです。
- きれいなタオル:仕上げの拭き取りに使います。
手順:油膜を完全に落とす
1.ミラーを水で洗う
まず、ミラーの表面についている砂やホコリを、水でさっと洗い流します。いきなりゴシゴシやると傷がついてしまうので、この作業を忘れないでください。
2.クリーナーを塗ってみがく
スポンジに油膜取りクリーナーを適量つけ、ミラーの表面をていねいにみがいていきます。このとき、「タテ、ヨコ」と動かすことを意識すると、みがき残しが少なくなります。
水滴が玉にならずに、べたーっと広がる(なじむ)ようになったら、油膜が落ちたサインです。
3.水でしっかり洗い流す
みがき終わったら、残ったクリーナーを水でしっかり洗い流します。クリーナーが残っていると、それがまた汚れの原因になります。
4.完全に乾かす
きれいなタオルで水気をしっかりと拭き取り、完全に乾かします。水分が残っていると、その後のコーティングの効果が半減してしまいます。
車のサイドガラスが雨で見えないときの解決法は?│総括
ここまで、車のサイドガラスが雨で見えないときの解決法について、さまざまな角度からお伝えしてきました。
サイドガラスの視界は、安全に車線変更や、交差点を曲がるための、命を守る大切な情報源です。ここが見えないと、運転の不安は一気に高まってしまいます。
風が当たりにくく、ゆがみが命取りになるサイドガラスやミラーのコーティングには、水が膜になってクリアな視界を保つ「親水」を選ぶことをおすすめします。
また、施工前の「油膜取り」という下準備こそが、雨の日のあんしんを手に入れるための、確実な解決策です。
あなたの愛車に最適な対策をほどこすことで、雨の日でも、いつもと変わらないクリアな視界と、運転の楽しさを取り戻せるはずです。