「朝、車にのろうとしたらサイドミラーが開かない」
「格納時にキュルキュルと異音がする」
こんなとき、あせりますよね。
とくに電動格納式のサイドミラーは、内部のギア摩耗やモーターの故障が原因で、突然うごかなくなることがあります。ミラーがうごかないままでは、車線変更も駐車もきけんな状態です。
この記事では、サイドミラー故障の原因のきりわけかたから、自分でできる応急処置、そして気になる修理費用まで、一歩ふみこんで解説します。
もううごかないとあきらめるまえに、ただしい知識で安全な運転をとりもどしましょう。
記事のポイント
サイドミラーのモーター故障は、摩耗や接触不良がほとんど
ヒューズ切れや配線不良など電気系統トラブルが原因になることも
グリス切れや経年劣化もミラー不具合の原因になる
修理費用はモーター交換で1~3万円、全体交換で2~5万円ていどがめやす
サイドミラー故障時の運転は横まわりが確認できないので危険
目 次
サイドミラー修理ガイド:モーター故障

サイドミラーのモーター修理は、動作不良や異音の原因を的確にみきわめることからはじまります。
故障のおおくはモーター内部やギアの摩耗、配線の接触不良に起因します。
サイドミラーが壊れたまま運転してもいいですか?
サイドミラーが壊れたまま運転することはきけんであり、法律違反にもなる可能性があります。
サイドミラーは後方と側方の視界を確保し、安全な運転をおこなうために不可欠な装置です。
壊れたまま運転すると、以下のリスクがあります。
- 死角の増加による事故のリスク
サイドミラーがない、もしくは機能していないと死角がおおはばにふえ、車線変更時や合流時などにほかの車両や歩行者を見おとす可能性が高くなります。 - 後方確認の困難さ
こわれたミラーでは、後方車両の接近速度や距離を正確にはあくすることがむずかしくなります。 - 法律違反
道路運送車両の保安基準では、サイドミラーの設置と正常な機能が義務づけられています。
こわれたまま運転すると、整備不良車両として道路交通法違反となり、罰則が科せられる可能性があります。
故障したサイドミラーは車検に通る?法的要件を解説

サイドミラーは、運転者が左右後方の状況をてきかくに確認するためにかかせない安全装置であり、法律上も設置と機能保持が義務づけられています。
具体的には、道路運送車両の保安基準第44条により、サイドミラーはつぎの基準をみたす必要があります。
- 車体から250mm以上はみださず、運転席から左右外側線の後方50メートルまでがみえる位置に設置されていること
- 走行中にミラーが落下しないよう確実にとりつけられていること
- 方向調節が可能で、いちど設定した角度をたもてること
- 歩行者と接触したさいに衝撃をやわらげる構造であること
- ミラー面にわれ、ひずみ、くもりがないこと
これらをみたさないサイドミラーは車検にとおりません。
サイドミラー不具合を自力で試せる応急処置は?

サイドミラーの不具合のなかには、自身でできる応急処置で改善するばあいもあります。
安全に作業をおこない、無理なばあいはすぐに専門業者に依頼しましょう。
- 再起動(リセット)してみる
サイドミラーが自動で開閉しないとき、まずは車のエンジンをいちど完全に停止させ、数分まってから再起動する方法をためしてみましょう。これは電子制御が一時的に固まって誤作動をおこしているばあいに、システムをリセットして正常な状態にもどす効果があります。
また、車種によってはヒューズボックス内にサイドミラーの制御用ヒューズがあるため、それをいったん抜いて数分後にさしこむことでシステムのリセットが可能です。この方法により、モーターの誤動作や誤信号が解消され、ミラーがうごきだすことがあります。
さらに、リセット後にミラーの開閉スイッチを数回操作することで内部ギアのかみあわせがととのい、動作が安定しやすくなるばあいもあります。
2. 手動で開いてみる
モーターの力が弱っていたり、内部のギアのかみあわせが一時的にわるくなっていたりすると、ミラーが自力で開閉できなくなることがあります。そんなとき、外からすこしだけ力をかしてあげることで、動きだすきっかけをあたえられるばあいがあります。ただし、無理やりこじあけないことが重要です。
3. ミラーの角度調整ができないばあい
ミラーのつけ根部分を手でやさしくうごかしてみて、スムーズにうごくか確認します。
固着しているばあいは、無理にうごかすと破損する可能性があるので、潤滑剤を少量ふきつけてようすをみましょう。
4. ミラーがガタガタするばあい
ミラーのつけねや固定部分にゆるみがないか確認し、増しじめできるばあいは工具を使ってしめつけます。
5. 電動格納がスムーズにいかないばあい
格納/展開時に異音がするばあいは、可動部分に潤滑剤を少量ふきつけてようすをみます。
グリス切れが原因でうごきが悪くなっている場ばあいに有効です。
6. ヒューズが切れているばあい
サイドミラーのヒューズが切れているばあいは、同じアンペア数の新しいヒューズと交換します。
ヒューズボックスの位置や、サイドミラーのヒューズがどれかは、車の取扱説明書を確認してください。
サイドミラーのモーター音が続くとバッテリー上がる?
サイドミラーのモーター音がつづく状態は、モーターや配線の異常が原因でおこることがおおく、バッテリーあがりのリスクが高まります。
通常、サイドミラーのモーターはスイッチの操作におうじてうごき、動作後は電力消費が停止しますが、内部の配線ショートやスイッチの誤作動でモーターがうごきつづけると、つねに電流を消費しつづける状態になります。
このように無駄な電力消費がつづくと、バッテリーの電力がどんどん減少してしまいます。
とくに、エンジン停止中にモーター音が途切れずきこえるばあいは、早急な点検が必要です。
サイドミラーが機能しない主な理由
サイドミラー不具合の原因が単独で発生するばあいもあれば、複数の要因がかさなって不具合をひきおこすばあいもあります。
正確な原因を特定するためには、専門家による点検が必要です。
- 電気系統のトラブル
- ヒューズ切れ
サイドミラーのモーターは比較的すくない電流で動作しますが、過電流がながれたばあい、ヒューズがきれて機能しなくなります。
ほかの電装品とヒューズを共有しているばあいもあるので、サイドミラー以外の電装品に異常がないか確認することも重要です。 - 配線不良
サイドミラー内部の配線が断線、ショート、またはコネクタの接触不良をおこしている可能性があります。
衝撃や振動、経年劣化によって配線が損傷することがあります。 - スイッチの故障
サイドミラーを操作するスイッチ自体が故障しているばあい、信号がモーターにつたわらなくなり、動作不良をおこします。
スイッチの接触不良や、内部部品の破損などがかんがえられます。 - モーターへの電力供給不足
バッテリーの電圧低下や、オルタネーターの不具合などにより、モーターに十分な電力が供給されていないばあいも、動作が不安定になったり、まったくうごかなくなったりします。
2. 機械的な故障
- モーターの故障
サイドミラーをうごかすモーター自体がやきついたり、内部のギアが破損したりすることで、動作しなくなることがあります。
異音や振動をともなうばあいは、モーターの故障がうたがわれます。 - ギアの破損
モーターの回転をミラーにつたえるギアが破損しているばあい、モーターはうごいていてもミラーがうごきません。
こちらも異音が発生することがあります。 - ミラーの固定部の破損
つよい衝撃により、ミラーの固定部分が破損すると、ミラーがぐらついたり、正常な位置に固定されなくなったりします。
3. 経年劣化
- グリス切れ
可動部分のグリスが劣化したり、減少したりすると、うごきがにぶくなったり、異音が発生したりします。 - 配線の劣化
時間の経過とともに配線が劣化し、断線やショートをおこしやすくなります。 - モーターのブラシの摩耗
モーター内部のブラシが摩耗すると、モーターの性能が低下し、最終的には動作しなくなります。
サイドミラー修理ガイド:モーター故障│原因や修理費用など

モーター音が継続する状態はバッテリーあがりのリスクも高まるため、はやめの点検・修理が安全です。
サイドミラーは運転の安全確保に不可欠な装置であり、故障したままの運転は法的にも禁止されているため、問題があればすみやかに修理対応することが重要です。
サイドミラーの特定の症状から原因を探る

サイドミラーの不具合はさまざまな症状であらわれます。
それぞれの症状から原因をしぼりこむことで、効率的な修理につながります。
- ミラーが全く動かない(モーター音がしない)
- 考えられる原因
ヒューズ切れ、配線不良(断線、ショート、接触不良)、スイッチの故障、モーターの故障、モーターへの電力供給不足。 - 確認事項
まずヒューズを確認し、切れていれば交換します。
つぎに、テスターをもちいてスイッチやモーターへの通電、配線の導通を確認します。
モーターに直接電圧をかけてもうごかないばあいは、モーターの故障が濃厚です。
2. ミラーが全く動かない(モーター音はする)
- 考えられる原因
おもな原因としてモーター内部のギアの摩耗や破損がかんがえられます。モーターは正常にうごこうとしているものの、ギアがカラまわりしてしまい、実際のミラーがうごかない状態です。
また、ミラー内部に異物がつまっていたり、ミラーが凍結・固着していて物理的にうごけないばあいにも、モーター音だけがすることがあります。 - 確認事項
ミラーの周辺に異物がはさまっていないかを確認します。はさまってなければ分解修理が必要ですので、自動車整備の専門家による診断をおすすめします。
3. ミラーの動きが遅い、ぎこちない
- 考えられる原因
グリス切れ、配線不良(接触不良)、モーターのブラシの摩耗、ギアの破損。 - 確認事項
ミラーの可動部分にグリスアップをおこない、改善するか確認します。
配線の接触不良もうたがわれるため、コネクタの接続状態を確認します。
モーターのブラシの摩耗やギアの破損は、モーター自体を分解点検する必要があります。
4. ミラーが特定の方向にしか動かない
- 考えられる原因
スイッチの故障、配線不良。
スイッチの各操作でただしく信号がでているかテスターで確認します。
特定の配線が断線している可能性もあるため、配線の導通チェックが必要です。
5. ミラーがガタガタする、振動する
- 考えられる原因
ミラーの固定部の破損、ギアの破損。
ミラーを手でうごかしてみて、ガタツキのていどや異音を確認します。
ミラーの固定部に破損がみられるばあいは、交換が必要になります。
6. 格納/展開ができない
- 考えられる原因
モーターの故障、ギアの破損、配線不良、スイッチの故障。
ミラーがまったくうごかないばあいとどうように、ヒューズ、スイッチ、配線、モーターを順に確認していきます。
格納/展開機構に特化した部品の故障もかんがえられます。
サイドミラーの修理が不可欠となる状況
サイドミラーは安全運転に不可欠な装置です。
そのため、以下のような状況では、すみやかに修理をおこなう必要があります。
- 車検にとおらないばあい
ミラーが破損していたり、まったく動作しないばあいは車検にとおらない可能性があります。
保安基準に適合するよう、修理または交換が必要です。
とくに、電動格納式ミラーが正常に動作しないばあいは、車検不合格となる可能性がたかいです。 - 視界確保が困難なばあい
ミラーの角度調整ができない、ミラーが振動して後方確認がむずかしい、ミラーレンズが破損して視界がさえぎられているなど、安全な運転に必要な視界が確保できないばあいは、すぐに修理が必要です。 - ミラーがぐらついたり、脱落しそうになっているばあい
ミラーの固定部分が破損しているばあいは、そうきゅうに修理または交換が必要です。 - 電動格納が正常に動作しないばあい
電動格納ミラーが正常に格納/展開しないばあいは、せまい場所での駐車に支障をきたします。
サイドミラーの修理にかかる費用の目安
サイドミラーの修理費用は、不具合の箇所やていど、車種、交換部品の種類などによっておおきくことなります。
以下は一般的な費用のめやすであり、実際の費用は整備工場やディーラーによってことなるばあいがあります。
- モーターの交換 : 10,000円~30,000円ていど
モーター交換のばあいは、部品代に加えて工賃も発生します。
電動格納機能つきミラーのばあい、モーター交換が必要になるケースがおおいです。 - 配線修理 : 5,000円~20,000円ていど
配線の断線やショートなどの修理費用は、損傷の範囲によっておおきく変動します。 - ミラー全体の交換 : 15,000円~50,000円ていど
ミラー全体の交換は、部品代が高額になるため、修理費用もたかくなります。
とくに、先進安全機能が搭載されたミラーは高額になる傾向があります。 - 工賃 : 5,000円~15,000円ていど
作業内容によって工賃は変動します。
ミラーレンズ交換のようなかんたんな作業であれば工賃は比較的安価ですが、モーター交換や配線修理など、複雑な作業のばあいは高額になる傾向があります。 - その他
輸入車のばあいは、国産車にくらべて部品代が高額になる傾向があります。
総括│サイドミラー修理ガイド:モーター故障
サイドミラーは安全運転にかかせない重要な装備であり、そのモーターが故障したさいには迅速な対応が必要です。
この記事では、モーターの不具合から原因、応急処置、修理にかかる費用、安全性や法的要件まで包括的に解説しました。
サイドミラーが正常に機能しないと視界が制限され、運転に支障をきたします。
異常を感じたら、そうきゅうに専門家に相談し、必要な修理をおこないましょう。