車の雑学

ハイオク車の維持費がきついと感じたら。後悔ポイントと賢いつきあい方

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ガソリンスタンドのレシートを見て悲しい顔をする男

「いつかはあの名車を、あの輸入車を」。

そんな情熱で手にいれたはずのハイオク車ですが、ガソリンスタンドの電光掲示板を見あげるたびに、ため息がもれる日々をおくっていませんか?

リッターあたりレギュラーより10円、11円と高い単価設定。原油高がつづく昨今、満タン給油のたびに1万円札がとんでいく光景は、想像以上に維持費の負担としておもくのしかかります。
最初は「走りへの対価」とわりきれていても、毎月の支払いがかさなれば「正直、きつい」と感じるのは、車を愛するドライバーとしてとうぜんの感覚です。

この記事では、なぜハイオク車の維持費がこれほどまでに家計を圧迫するのか、その構造的な理由から、だれもがいちどはよぎる「レギュラー給油」のぜひ、そして後悔しないためのむきあいかたまで徹底解説します。

記事のポイント

ハイオクはエンジンの保護と本来の性能発揮に不可欠な精密燃料
燃料単価の差と燃費のかねあいが、維持費をきつくさせる主因
レギュラー給油はパワー低下や故障をまねき、修理費増のリスク大
ハイオク車はリセールバリュー(再販価値)がレギュラー車よりも値落ちがはやい
「走る楽しみ」より「支払いの不安」がまさるなら乗りかえも視野

ハイオク車は維持費がきつい

高級車にハイオクを給油する男

「ハイオク仕様」というひびきには、かつてはステータスや高性能の証というポジティブな側面がつよくありました。

しかし、ガソリン価格が高騰し、物価高が家計をあっぱくする現代において、その維持費はむしできない「重荷」へとへんぼうしています。

ハイオク車のメリット
ハイオク車がいいのはなぜ?
ハイオク車のデメリット
ハイオクを入れるとパワーは上がる?

ハイオク車のメリット

ハイオク車をえらぶ最大のメリットは、「エンジンのポテンシャルを100%ひきだせること」です。

ハイオクガソリンは、レギュラーガソリンよりも「オクタン価」がたかく設定されています。オクタン価とはエンジンの異常燃焼(ノッキング)のしにくさをしめす指標です。

高性能エンジン、とくにターボ車や高圧縮エンジンでは、パワーをだそうとすればするほどシリンダー内の温度と圧力があがり、意図しないタイミングで爆発がおきる「ノッキング」が発生しやすくなります。ハイオクはこの異常燃焼を力強くおさえこむため、点火タイミングを最適化し、するどい加速感やなめらかなエンジンフィールを実現します。

また、おおくのハイオクガソリンには高性能な「洗浄添加剤」が配合されています。これにより、エンジン内部の吸気ポートや燃焼室に付着するカーボン(すす)を焼きはらい、新車時のパフォーマンスを長期間維持するこうかがあります。

愛車をながく、調子よくたもちたいユーザーにとって、この「クリーン性能」はめにみえないおおきな資産となります。静粛性の向上や、微振動の低減といった官能評価のぶぶんでも、ハイオク車はレギュラー車より一段うえの「質感」を提供してくれます。

ハイオク車がいいのはなぜ?

ベンツのハイクラスカー

それでもなお、世界中のプレミアムブランドがハイオクを推奨するのは、「環境性能と動力性能の両立」という難題をクリアするためです。

現代の車は、国土交通省がさだめるきびしい排出ガス基準や燃費基準をクリアしなければなりません。

すくない排気量でおおきなパワーをえる「ダウンサイジングターボ」などは、エンジンに非常にたかい負荷をかけます。このとき、レギュラーガソリンでは異常燃焼をふせぐためにパワーをおさえる制御がはいってしまいますが、ハイオクであればたかい圧縮比をいじできるため、効率よくエネルギーをとりだすことが可能です。

つまり、ハイオクは「たんなる贅沢」ではなく、精密機械である現代のエンジンが「ただしく、効率的にはたらくための精密な燃料」なのです。

また、欧州車にハイオク仕様がおおいのは、欧州のレギュラーガソリンじたいのオクタン価が日本のレギュラー(90以上)よりもたかく、日本のハイオク(96以上)にちかい設定だからという背景もあります。現地の設計思想をそのまま日本で再現するには、ハイオクが不可欠なのです。

ハンドルをにぎった瞬間に感じる、雑味のない加速や、高速道路でのおいこし時の余裕。この「こころのゆとり」こそが、ハイオク車がしじされる真の理由だといえるでしょう。

ハイオク車のデメリット

ガソリンスタンドの値段表示版

いっぽうで、維持費という現実的な側面ではデメリットがめだちます。

もっともわかりやすいのは「燃料単価のたかさ」です。一般的にレギュラーガソリンにたいして1リットルあたり10円〜11円ていどたかく設定されています。かりに年間1万km走行し、燃費が10km/Lだとすると、年間で1,000リットルの給油が必要です。これだけでレギュラー車より年間1万円いじょうのコスト増となります。

さらに、ハイオク仕様の車はおうおうにして「高性能ゆえの維持費」もセットでついてきます。ハイオクを要求するエンジンは、オイル交換ひんどがシビアだったり、指定オイルが高価だったりすることがおおいです。また、タイヤも大径で高性能なものをはいているケースがおおく、交換費用が10万円をこえることもめずらしくありません。

精神的なデメリットもみのがせません。ガソリン価格が高騰したさい、ニュースでながれる「180円突破」といった数字いじょうに、ハイオクは200円の大台がみえてくるため、給油のたびにため息をつくオーナーもすくなくありません。総務省統計局の小売物価統計調査を確認すれば、燃料費が家計にあたえるインパクトのおおきさがあらためてうきぼりになります。

ハイオク車は、たんなる移動手段としてわりきるには、しょうしょう「ぜいたくな趣味」としての側面がつよすぎるのです。

ハイオクを入れるとパワーは上がる?

「レギュラー仕様車にハイオクをいれても、劇的なパワーアップは期待できないが、ハイオク仕様車にハイオクを入れるのは本来のパワーをだすために必須」です。

車のエンジンには、ノッキングを検知する「ノックセンサー」がそなわっています。ハイオク仕様車にレギュラーをいれると、センサーが異常燃焼を察知し、エンジンをまもるために点火時期をおくらせます。

これにより、本来100馬力でるエンジンが80〜90馬力ていどにダウンしてしまうのです。この状態でハイオクにもどせば、制御がもとにもどり「パワーがあがった(もとにもどった)」と感じることになります。

JAF(日本自動車連盟)の資料でもわかるように、逆に、もともとレギュラー仕様として設計された車にハイオクをいれても、エンジン制御(ECU)がハイオクのたかいオクタン価をいかすような設定になっていないため、馬力自体はほぼかわりません。ただし、「洗浄剤」の効果によって、走行距離がのびた車では燃焼室がきれいになり、新車時のパワーにちかづくという副次的効果は期待できます。

パワーを追求するなら、燃料の種類だけでなく、適切なメンテナンスとのくみあわせが不可欠です。

ハイオク車は維持費がきつい│後悔ポイントやレギュラー給油など

夜のガソリンスタンド

ハイオク車を購入して後悔するポイントは、たんなる「しはらい額」だけではありません。もっとも精神的にくるのは、「走ることへの心理的ハードル」がしょうじてしまうことです。
「ガソリン代が気になって、せっかくのドライブをたのしめなくなった」というジレンマです。

レギュラー車なら気がねなくでかけられた週末のドライブも、ハイオク単価が180円をこえてくると、「こんかいの往復でガソリン代だけで1万円か……」という計算が頭をよぎります。

また、家族から「なぜわざわざたかいガソリンをいれなければならないの?」と理解をえられないことも、所有満足度をさげるおおきな要因となります。

ハイオク車は燃費が悪い?
ハイオク車の特徴は?
ハイオク車を買って後悔するところは?
ハイオク車にレギュラーを入れると?
ハイオク車は維持費がきつい│総括

ハイオク車は燃費が悪い?

メーターパネル内の燃料計がエンプティを表示している

「ハイオク車=燃費がわるい」というイメージが定着していますが、これは半分正解で半分は誤解です。

たしかに、ハイオクを必要とする車には、大排気量車やスポーツカーなど、もともと燃費を重視していない車種がおおいのは事実です。しかし、おなじエンジンで比較したばあい、ハイオクのほうが燃費効率がよくなる傾向にあります。

ハイオクはレギュラーよりもたかい圧縮比で燃焼させることができるため、1滴のガソリンからとりだせるエネルギー効率がたかまります。とくに長距離の巡航や、負荷のかかる坂道走行などでは、エンジンがムリなくまわるため、結果的に燃費がのびることがあります。

ただし、ユーザーが「燃費が悪い」と感じる真の理由は、1回の給油にかかる「しはらい額」のおおさです。燃費(km/L)じたいはレギュラー車とそんしょくなくても、単価がたかいために、1キロ走るあたりのコスト(円/km)はどうしてもたかくなります。

家計調査的な視点でみれば、ハイオク車はたしかに「不経済」な乗りものにみえてしまいますが、それは燃費性能そのものというより、燃料価格差による影響なのです。

ハイオク車の特徴は?

ハイオク車の最大の特徴は、「エンジンの精密な制御」にあります。

レギュラー仕様にくらべ、点火タイミングや燃料噴射のコントロールが非常に繊細です。これは、高性能なプレミアムカーやスポーツカーにおおくみられる特徴で、運転者のアクセルワークにたいしてリニア(忠実)に反応するための「しかけ」ともいえます。

また、輸入車(特に欧州車)のおおくがハイオク指定であることもおおきな特徴です。ドイツの高速道路「アウトバーン」を時速200km以上で走ることを想定したエンジンは、高負荷時でもこわれず、安定して性能をだす必要があります。そのための「保険」としてオクタン価のたかい燃料が指定されているのです。

さらに、ハイオク車はリセールバリュー(再販価値)においても独特の立ち位置にあります。高級車ブランドのおおくがハイオク仕様であるため、「ハイオク車にのっている」ということが一種のステータスや、車にたいするこだわりを象徴するばあいもあります。

しかし、中古車市場では維持費をきらう層もおおいため、不人気なハイオク車はレギュラー車よりも値落ちがはやくなるという、二面性のある特徴ももっています。

ハイオク車を買って後悔するところは?

ガソリンスタンドのシェルのマーク

「あこがれの高級車を買ったけれど、数ヶ月で後悔した」という声のおおくは、「ランニングコストの蓄積」に起因します。購入時は車両本体価格に目がむきがちですが、いざ生活がはじまると、毎月1〜2回訪れる給油のタイミングで、レギュラー価格との差額をつきつけられます。

とくに、最近の物価高騰局面では、「ガソリン代がこわくて遠出をひかえるようになった」という本末転倒な状況におちいるオーナーもいます。車は走らせてこそ価値があるものですが、ハイオク仕様であるために、その「走るよろこび」にブレーキがかかってしまう。これは車好きにとって最大の悲劇です。

また、「旅先での給油」に気をつかうことも後悔のポイントになりえます。地方のちいさなガソリンスタンドでは、まれにハイオクの在庫がなかったり、回転がわるいために鮮度が落ちていたりすることへの不安を感じることもあります。

さらに、家族から「なぜこの車はたかいガソリンをいれなきゃいけないの?」とつめられ、その理由を説明できず(あるいは理解されず)、肩身のせまいおもいをすることもハイオク車オーナーが直面する「リアルな後悔」の一つです。

ハイオク車にレギュラーを入れると?

高級車にレギュラーガソリンを入れる男

家計がくるしいからといって、ハイオク仕様車にレギュラーガソリンをいれつづけるのは、「短期的には問題なくても、長期的には愛車を痛める」行為です。

現代の車には、ノッキングを回避するセーフティ機能がそなわっているため、1回いれたからといってそくざにエンジンが壊れることはありません。

しかし、レギュラーをいれつづけると、エンジンはつねに「デチューン(性能をおさえた)」状態で動くことになります。これにより、本来の加速がえられないだけでなく、燃焼効率が悪化して逆に燃費がおちたり、エンジン内部にカーボンがたまりやすくなったりします。結果として、修理費用が発生し、節約したガソリン代以上の出費をしいられるリスクがあります。

とくに注意が必要なのが、輸入車やスポーツカーです。これらの車種のなかには、レギュラーガソリンの使用を「緊急時のみ」と限定しているものもあり、常時使用は保証の対象外になる可能性すらあります。誤給油や指定外燃料の使用はトラブルのもとです。

もし維持費がきついと感じるなら、レギュラーでがまんするのではなく、燃費のよいレギュラー車への乗りかえを検討するほうが、精神衛生的にも愛車にとっても健全な選択といえるでしょう。

ハイオク車は維持費がきつい│総括

ハイオク車を所有することは、エンジンの最高のパフォーマンスをうけ取るというぜいたくな体験です。

しかし、その維持費が「きつい」と感じてドライブに行くことじたいに心理的ブレーキがかかってしまうようでは、本末転倒といわざるをえません。
もし、給油のたびにストレスを感じ、レギュラーガソリンでの代用を検討するほど追いつめられているのなら、それは愛車との関係性をみなおすサインかもしれません。
ハイオク指定の車は、指定された燃料をいれてこそ、その真価を発揮します。

「無理をして乗りつづける」ことだけが愛ではありません。いまの自分のライフスタイルにあった燃料選択や車種えらびを検討することも、ゆたかなカーライフをおくるための重要な決断です。

この記事が、あなたが愛車と笑顔でむきあえる、最適なバランスをみつけるきっかけになれば幸いです。

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