ラジエーターが壊れる原因はさまざまですが、主に冷却液の劣化や不足、ラジエーターキャップやホースの劣化、さらに樹脂製タンクの経年劣化による損傷が挙げられます。
これらの原因は冷却液の漏れや冷却能力の低下を招き、最終的にはエンジンのオーバーヒートを引き起こします。
ラジエーターの故障を防ぐには、定期的な冷却液の交換や各部品の点検・メンテナンスが不可欠であり、トラブルを早期に発見して対処することが大切です。
記事のポイント
ラジエーター故障の主な原因は、経年劣化やメンテナンス不足
水温計の上昇、甘い匂い、色の付いた液体漏れは故障のサイン
故障を放置するとエンジンが焼き付き、高額な修理費も
耐用年数は、10年10万kmが目安、定期的なメンテで予防を
故障は、エアコンの効きにも影響することがある
目 次
ラジエーターが壊れる原因は?

冷却液の不足や劣化、錆や腐食、物理的なダメージ、ホースやシールの劣化などが、ラジエーターが壊れる主な要因です。
定期的な点検と冷却液の交換、ラジエーターキャップの確認、適切な圧力管理を心がけることで、車の健康を保つことができます。
ラジエーター故障の症状は?

ラジエーターが故障すると、エンジンに影響を与えるさまざまな症状が現れます。
以下にその具体的な症状をまとめます。
症状1:水温計の針がいつもより上昇している
これが最も分かりやすいサインです。
普段運転している時、メーターパネルにある水温計の針がどこを指しているか、意識したことはありますか?
多くの車では、水温が安定すると針は真ん中あたりでピタッと止まります。
しかし、ラジエーターに異常があると、この針が普段よりも高い位置を指したり、渋滞中などにグングンと「H」(Hot)マークに近づいたりします。
もし針がHに振り切るようなことがあれば、それはエンジンがオーバーヒート寸前の状態です。
もしくは警告ランプが点灯することがあります。
すぐに安全な場所に車を停めて、エンジンを冷やす必要があります。
症状2:エンジンルームから“甘い匂い”がする
車を停めた時や、エアコンを外気導入にした時に、エンジンルームの方から独特の甘い匂いがしてきたら要注意です。
この匂いの正体は、ラジエーターから漏れ出た冷却水(ロングライフクーラント、LLC)です。
冷却水は熱くなったエンジン部品にかかると蒸発し、特徴的な甘い香りを放ちます。
焦げ臭い匂いとは明らかに違うので、比較的気づきやすいサインと言えるでしょう。
症状3:駐車場の地面に、色のついた液体が漏れている
車を動かそうとしたら、エンジンの下あたり(車の前方)の地面に、緑色や赤(ピンク)色の液体がポタポタと垂れた跡はありませんか?
それは冷却水が漏れている可能性が高いです。
無色透明な水であればエアコンの排水であることがほとんどですが、色がついていたらまず間違いなく冷却水か、他の重要なオイル類です。
漏れている量が多いほど、緊急性は高まります。
症状4:エンジンルームから水蒸気が上がる
これはかなり症状が進行しているサインです。
信号待ちなどで停車した際に、ボンネットの隙間から白い湯気(水蒸気)がモクモクと上がってきたら、ほぼ確実にオーバーヒートを起こしています。
これは、漏れた高温の冷却水が蒸発している証拠です。
この状態で走行を続けるのはやめてください。
すぐに安全な場所に停車し、ロードサービスや整備工場に連絡してください。
(※注意:この時、すぐにボンネットを開けるのは危険なので、少し冷ましてから開けてください。)
症状5:エンジンパフォーマンスが不安定
ラジエーターが機能不全の場合、エンジンの回転数が不安定になってエンジンが一時的にパワーを失ったり、加速が不安定になることがあります。
また、音が異常になることもあります。
ラジエーターが壊れる原因は何ですか?

ラジエーターが壊れる原因は多岐にわたり、主に下記の要因が考えられます。
原因1:経年劣化による内部の詰まりと腐食
これがラジエーター故障の最も多い原因です。
ラジエーターの内部は、冷却水を効率よく冷やすために、人間の毛細血管のように非常に細い管が無数に張り巡らされています。
長年車に乗っていると、
- 古くなった冷却水(クーラント)の成分
- エンジン内部から剥がれ落ちた微細なサビや水垢
といった不純物が少しずつラジエーター内部に溜まっていきます。
これがヘドロのように蓄積すると、細い管が詰まってしまい、冷却水の流れが悪くなります。
流れが滞れば、当然ながら冷却性能はガクンと落ち、オーバーヒートの原因となってしまうのです。
また、冷却水の防錆効果が切れてしまうと、ラジエーター内部が腐食(サビ)し始め、やがて金属が薄くなって穴が開き、水漏れを引き起こすこともあります。
原因2:飛び石など外部からの物理的な損傷
ラジエーターは、走行風を効率よく当てるために、車のフロントグリル(前面の網状の部分)のすぐ後ろに設置されています。
これは、冷却のためにはベストポジションなのですが、同時に外部からのダメージを受けやすいという弱点も抱えています。
走行中に前の車が跳ね上げた飛び石が運悪くラジエーターに直撃すると、薄いアルミでできたフィン(放熱板)やコア(本体部分)が凹んだり、穴が開いたりすることがあります。
ほんの小さな傷でも、そこから冷却水がジワジワと漏れ出してしまうのです。
また、軽い接触事故や、縁石に強く乗り上げてしまった際の衝撃で、ラジエーター本体や、それにつながる樹脂製のタンク部分に亀裂が入ってしまうケースも少なくありません。
原因3:冷却水(LLC)のメンテナンス不足
冷却水(ロングライフクーラント、LLC)の管理が不十分なことも、ラジエーターの寿命を縮める大きな要因です。
冷却水は、エンジンを冷やすだけでなく、防錆、防腐といった非常に大切な役割も担っています。
しかし、この冷却水も時間と共に劣化し、その性能は失われていきます。
劣化した冷却水を交換せずに使い続けると、防錆効果がなくなり、ラジエーター内部の腐食を促進させてしまいます。
原因4:周辺部品の故障による二次被害
ラジエーターは単体で仕事をしているわけではなく、周辺機関と伴にチームでエンジンを冷やしています。
そのため、周辺機関が故障すると、ラジエーターに過度な負担がかかり、故障につながることがあります。
- ラジエーターキャップの劣化
小さな部品ですが、冷却系統内の圧力を調整する重要な役割を担っています。
この弁が劣化すると、圧力が保てなくなり、冷却水が漏れやすくなったり、沸点が下がってオーバーヒートしやすくなります。 - サーモスタットの故障
水温に応じて冷却水の通り道を開け閉めする弁です。
これが故障して閉じたままになると、冷却水がラジエーターに流れず、エンジンはあっという間にオーバーヒートしてしまいます。 - ウォーターポンプの故障
冷却水を強制的に循環させるポンプです。
これが壊れると水が流れなくなり、これもまた即オーバーヒートに繋がります。
これらの部品の不具合によって異常な圧力や熱がラジエーターにかかり続けると、樹脂部分が割れたり、内部が損傷したりする原因となります。
ラジエーターが壊れたまま走行を続けるとどうなる?
ラジエーターが故障した状態で走行を続けると、エンジンが故障し、走行不能となる場合があります。
以下に、その具体的な影響を説明します。
- 燃費の悪化
オーバーヒート状態のエンジンは効率が悪くなり、燃費が低下します。
これは長期的に見ると、運転コストの増加につながります。 - エンジンの故障
ラジエーターが適切に機能しないと、冷却液が不足し、エンジンが過熱します。
これにより、シリンダーヘッドやガスケットが損傷し、エンジンが焼き付く可能性があります。 - 高額な修理費用
故障したラジエーターを放置すると、関連する部品にも影響が及び、修理コストが高騰します。
場合によっては、エンジン全体の交換が必要になることもあります。
ラジエーターに不調が見られた場合は、ただちに走行を中止し、整備工場での点検と修理を行うことが重要です。
ラジエーター故障がエンジンに与える影響
ラジエーターが故障すると、エンジンの冷却機能が著しく低下し、エンジンの異常加熱、いわゆるオーバーヒートを引き起こします。
影響1:金属部品の歪みと変形
エンジンは、非常に精密に作られた金属の塊です。
特に、エンジンのシリンダーヘッドは、燃焼を司る非常に重要なパーツで、ミクロン単位の精度で平らに作られています。
エンジンは通常、冷却水によって約80~90℃という適正な温度に保たれるよう設計されています。
しかし、ラジエーターの故障でオーバーヒートが起こると、エンジン温度はあっという間に100℃を超え、さらに上昇していきます。
金属は熱で膨張する性質があります。
異常な高温にさらされたシリンダーヘッドは、設計想定を超えて膨張し歪んでしまいます。
影響2:重要部品ヘッドガスケットの破損
シリンダーヘッドが歪むと、次に何が起こるか。
エンジンのシリンダーヘッドとシリンダーブロックの間には、ヘッドガスケットという薄いシート状のパッキンが挟まっています。
これは、
- 燃焼室の爆発的な圧力を外に逃がさない(気密保持)
- 近くを流れる「冷却水」と「エンジンオイル」が混ざらないように仕切る
という、極めて重要な役割を担っています。
しかし、シリンダーヘッドが歪んでしまうと、このガスケットを均等に押さえつけることができなくなり、隙間が生まれます。
これが「ヘッドガスケットが抜ける」という現象です。
ガスケットが抜けると、冷却水とエンジンオイルの仕切り壁が壊れ、冷却水がオイルの通路に、オイルが冷却水の通路に流れ込んでしまいます。
点検時にオイルが白く濁っていたら、この状態の疑いがあります。
影響3:潤滑機能の完全な喪失、そして焼き付きへ
エンジンオイルに冷却水が混ざると、オイルの命である潤滑性能が失われます。
本来、エンジン内部ではオイルが油膜を作ることで、高速で動き回る金属部品(ピストン、クランクシャフトなど)同士が直接触れ合わないように保護しています。
しかし、水が混じってシャバシャバになったオイルでは、もはや油膜を保つことはできません。
金属部品が潤滑なしで直接こすれ合うことになり、異常な摩擦熱が発生します。
そして、その摩擦熱によって金属の表面が溶け、最終的に部品同士が溶接されたように固着してしまう。
これが、エンジンの焼き付きです。
一度焼き付いたエンジンは、もはや修理でどうにかなるレベルではなく、丸ごと交換するしか道は残されていません。
ラジエーターの修理代はいくらですか?
ラジエーターの修理費用は、問題の深刻さや車両の種類、使用する部品によって異なります。
以下におおよその費用を説明しますが、具体的な見積もりは専門の整備工場で確認することをお勧めします。
- 漏れの修理
小さな亀裂や漏れの修理は、比較的簡単で安価です。
一般的に5,000円から15,000円程度で対応可能です。 - ラジエーター交換
ラジエーター全体の交換が必要な場合、新品の部品代と作業工賃を含めて、50,000円から100,000円程度が相場です。
車種やラジエーターのグレードによって価格は変動します。 - キャップやホースの交換
ラジエーターキャップやホースの交換は、部品が比較的安価であるため、3,000円から10,000円程度で済むことが多いです。 - 洗浄とメンテナンス
ラジエーターの内部洗浄やメンテナンスは、5,000円から20,000円程度かかります。
これは定期的なメンテナンスとして推奨されます。 - その他の部品交換
サーモスタットや電動ファンなど関連部品の交換が必要な場合、追加の費用が発生します。
これらは各部品の価格により異なります。
修理を依頼する際は、劣化した部品の状態やその他の不具合をチェックしてもらい、適切な対応を行いましょう。
早めの対処がコストを抑える鍵となります。
ラジエーターが壊れる原因は?│修理費用、耐用年数など

エンジンのオーバーヒートは、関連部品の故障につながり、結果として大きな修理費用が発生する可能性があります。
一般的にラジエーターの耐用年数は、10万kmが目安とされています。
ラジエーターの構造と熱交換のメカニズム
ラジエーターは、車のフロントグリル(前の網々の部分)のすぐ後ろに設置されています。
耐用年数は、車の使用状況、環境によっても変わりますが、10年または10万kmを目安とした、壊れる前の予防交換がおすすめです。
ラジエーターの構造
大きく分けると3つのパーツで構成されています。
1.アッパータンク(上部タンク)
エンジンから送られてきた、熱々になった冷却水(クーラント)が最初に流れ込んでくる入り口部分です。
多くは黒い樹脂で作られています。
2.コア(本体部分)
ラジエーターの心臓部です。
ここが熱を冷ますメイン機関になります。
コアはさらに2つの部品から成り立っています。
- チューブ
アッパータンクからロワータンクまでをつなぐ、非常に細い管です。
この管の中を、熱い冷却水が通っていきます。 - フィン
チューブとチューブの間にびっしりと取り付けられた、薄いアルミ製のヒダヒダです。
このフィンがあることで、空気と触れる面積(表面積)が劇的に増えます。
3.ロワータンク(下部タンク)
コアで十分に冷やされた冷却水が最後に集まる出口部分です。
ここに集まった冷たい冷却水が、再びエンジンへと送り返されていきます。
熱を冷ます熱交換のメカニズム
熱を冷ますステップは、下記のようになります。
ステップ1:熱いお湯がやってくる
エンジン内部を循環して、80℃~100℃近くまで熱くなった冷却水が、ポンプの力でラジエーターのアッパータンクに送られてきます。
ステップ2:細い道に分かれて進む
アッパータンクに溜まった熱い冷却水は、コアの内部にある無数のチューブ(細い管)に分かれて、ゆっくりと下へ流れていきます。
ステップ3:熱がヒダヒダに伝わる
チューブを流れるうちに、冷却水の熱が周りのフィン(薄いヒダヒダ)にどんどん伝わっていきます。
ステップ4:風で熱を吹き飛ばす!
車が走っている時に前から当たる走行風や、渋滞中などに回る電動ファンの風が、この広げられたフィンを通り抜けます。
すると、フィンの熱が風によって奪われ、空気中に放出されます。
これが「熱交換」です。
ステップ5:冷えた水がエンジンに戻る
熱をすっかり奪われて冷たくなった冷却水は、一番下のロワータンクに集められます。
そして、再びエンジンを冷やすために、エンジンルームへと戻っていきます。
ラジエーターは、この「熱い水を取り込み → 細かく分けて → 風で冷やして → エンジンに戻す」というサイクルを、エンジンがかかっている間、休むことなく延々と繰り返しています。
この働きのおかげで、エンジンは常に最高のパフォーマンスを発揮できる適正な温度に保たれています。
ラジエーターキャップの役割

ラジエーターキャップは単なる蓋ではなく、自動車の冷却システムの中で非常に重要な役割を担う部品です。
主な役割は「ラジエーター内部の圧力を適正に管理すること」にあります。
エンジンが動くと冷却水が温まって膨張し、ラジエーター内の圧力は上昇します。
ラジエーターキャップには圧力逃し弁が備わっていて、一定の内圧を超えると余分な圧力を逃がし、冷却システムの破損を防ぎます。
また、エンジンが停止して冷えて冷却水が収縮しラジエーター内に負圧が発生すると、キャップ内部のバキュームバルブが開き、リザーブタンク(サブタンク)内の冷却水をラジエーターに戻す働きもあります。
これにより冷却水の量を適正に保ち、冷却系の密閉性と循環を維持します。
さらに、適切な内圧によって冷却水の沸点が上がり、エンジンが高温になっても冷却水が気化しにくくなるため、オーバーヒートしにくくなるという効果もあります。
ラジエーターキャップのゴムパッキンやバルブに劣化や損傷があると、圧力が維持できず冷却水漏れやオーバーヒートの原因になるため、点検や必要に応じた交換が重要です。
ラジエーター故障はエアコンに影響する?
ラジエーターの故障は、エアコンの効きに直接的な影響を与えます。
特に、「オーバーヒート気味だな…」と感じている時に、エアコンの冷風がぬるくなったり、全く冷えなくなったりすることがあります。
その理由は主に2つあります。
理由1:車の自己防衛機能が働くから
最近の車は、コンピューターが常にエンジンの状態を監視しています。
そして、水温計が上昇し、エンジンがオーバーヒートの危険を察知すると、自己防衛機能が作動します。
エアコンのコンプレッサー(冷媒ガスを圧縮する装置)は、エンジンの力を使って動いています。
つまり、エアコンをONにすると、エンジンには余分な負荷がかかってしまいます。
そこで、車は「エンジンがこれ以上熱くなるのは危険だ!」と判断し、エンジンへの負荷を減らすために、強制的にエアコンのコンプレッサーを停止させます。
コンプレッサーが止まれば、当然ながら冷たい風は作られません。
これは、「エンジンを保護する」という、車にとって最も優先すべきタスクを遂行するための、正常な制御です。
理由2:冷却システムが機能不全に陥るから
車のフロント部分、走行風が当たる一番良い場所には、いくつかの熱交換器(熱を放出する装置)が重ねて設置されています。
多くの場合、外側からエアコンのコンデンサー、そしてそのすぐ後ろにラジエーターという順番で並んでいます。
- コンデンサー
エアコンの熱いガスを冷やして液体に戻すための装置 - ラジエーター
エンジンの熱い冷却水を冷やすための装置
この二つは、どちらも走行風や電動ファンを使って熱を放出するという、同じ仕組みで動いています。
ラジエーターの冷却能力が低下してオーバーヒート気味になると、ラジエーター自体が非常に高温になります。
すると、エアコンのコンデンサーは、ラジエーターから発せられる熱の影響を受けてしまい、熱をうまく放出できなくなります。
コンデンサーが十分に冷えなければ、エアコンの冷媒ガスも冷えず、結果としてエアコンの効きが著しく悪くなってしまいます。
ラジエーターの耐用年数は?

ラジエーターの耐用年数は、車の使用条件やメンテナンス状況によって大きく異なります。
以下にその詳細をまとめます。
ラジエーターの寿命、一つの目安は10年・10万km
どちらか先に到達した方を、ラジエーターの寿命における一つの目安と考えると分かりやすいでしょう。
- 理由その1:樹脂タンクの経年劣化
ラジエーターの上下についている黒いタンク部分は、多くが樹脂(プラスチック)でできています。
この樹脂は、10年近くエンジンの熱にさらされ続けることで、だんだんと柔軟性を失い、硬く脆くなっていきます。
見た目には何ともなくても、内部には無数の細かいヒビが入っている可能性があり、これが突然の水漏れにつながります。 - 理由その2:コア内部の詰まり
走行距離が10万kmを超えてくると、冷却水の通り道であるラジエーターのコア内部に、人間の血管でいう動脈硬化のような詰まりが起き始めます。
定期的に冷却水を交換していても、エンジン内部から出る微細なサビや水垢が少しずつ蓄積してしまうのは避けられません。
この詰まりが冷却効率をじわじわと低下させ、真夏の渋滞などでオーバーヒートを引き起こす原因となります。
寿命は乗り方とメンテナンスで大きく変わる
ただし、この10年・10万kmはあくまで平均的な目安です。
車の寿命を左右する最大の要因は、「定期的なメンテナンスをしていたかどうか」に尽きます。
特に、2年に一度の冷却水(LLC)交換を怠っている車は、ラジエーターの寿命が短くなります。
冷却水の防錆効果が切れてしまうと、ラジエーター内部はサビ放題、ということにも。
総括│ラジエーターが壊れる原因は?
ラジエーターが壊れる原因は、主に経年劣化による冷却液漏れやメンテナンス不足、物理的破損、冷却水の劣化などが挙げられます。
ラジエーターの故障は、エンジンのオーバーヒートを引き起こし、故障に繋がります。
定期的な点検や冷却水の交換、ホースやキャップのチェックを行うことで、ラジエーターの故障を予防し、車両の安全性と長寿命化を図ることが重要です。
また、ラジエーターの耐用年数は車種や使用環境により異なり、適切な時期に交換を行うことが推奨されます。