車の雑学

エンジンルームの「猫ミンチ」事故を防げ!ボンネットを叩いて命を救う

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車体の下にいる猫

冬の朝、私たちが何気なく回すエンジンのスターター。その一瞬の動作が、罪のない小さな命を危機におとしいれる「スイッチ」になるかもしれません。

寒さを凌ぐためにエンジンルームに潜り込んだ猫に気付かず始動してしまうことは「猫ミンチ」と名付けられるほど、意外と数多く発生しています。

最悪の事態を防ぐために、今私たちが知っておくべき現実を直視してみましょう。

記事のポイント

エンジンルームへの猫の侵入は意外と多く発生している
気づかず始動すると、車も動物も大きなダメージを受ける
猫は車下の僅かな隙間から侵入するため忌避対策を
万が一の事故は、車両保険の一般型で補償される場合も
「猫バンバン」と目視確認の習慣で命と車を守る

エンジンルームに入り込む猫ミンチって知ってる?

雪の中車のボンネットに乗っている猫

「猫ミンチ」という言葉に耳を疑うかもしれません。しかし、これは冬場に多く発生する、列記とした事故なのです。
「まさか自分の車で」という油断が、悲劇的な結末を引き寄せてしまうのです。
それを避けるためにも、事前に情報を知っておきましょう。

エンジンルームに猫がいるとどうなる?
猫がエンジンルームに入って起こる事故
猫はエンジンルームにどこから入る?

エンジンルームに猫がいるとどうなる?

冬の寒さが厳しくなると、猫は風をしのげる温かい場所を必死に探します。そこで彼らにとっての「特等席」になってしまうのが、走行直後の予熱が残る車のエンジンルームです。ここは雨風が凌げるうえに狭く、警戒心の強い猫にとっては外敵から身を隠せる絶好のシェルターに見えてしまいます。

しかし、ひとたびドライバーがエンジンを始動させれば・・・
エンジンルーム内は、金属パーツが高速で回転し、猛烈な熱を発する場所です。猫が中にいる状態で始動すると、パニックに陥った猫がさらに奥へと逃げ込み、ベルトなどの回転部に巻き込まれる、あるいは高温の排気管(エキゾーストマニホールド)に接触してダメージを負うことになります。

また、猫がパニックで暴れることで、配線(ハーネス)を噛み切ったり、センサー類を破損させたりすることもあります。これは走行不能といったドライバー側のリスクにも直結します。「ただ猫が入り込んだだけ」では済まされない、命と財産の両方に関わる重大な事態なのです。

猫がエンジンルームに入って起こる事故

車の下で寝ている猫

意外にも、エンジンルームに猫が入って起こる事故は少なくありません。
2024年10月の1カ月間だけでも28件、JAFに救援要請がありました。

エンジンルームに猫が入り込んだ状態で走行してしまうと、事故が発生することになります。最も多いのが、冷却ファンやタイミングベルト、ファンベルトといった高速回転する部位への「巻き込み事故」です。ベルトに挟まれば、猫の細い骨や柔らかな肉体はひとたまりもありません。

このとき、異変に気づいて車を止めたときには、すでに手遅れであることがほとんどです。また、巻き込まれた衝撃でベルトが切断されれば、パワーステアリングが効かなくなったり、発電ができなくなってエンジンが止まったり、オーバーヒートを起こしたりと、走行中のトラブルを引き起こし、二次的な事故を誘発する恐れもあります。

運良く可動部に触れなかったとしても、エンジンの熱によって衰弱し、熱中症や脱水症状でダメージを受けるケースも少なくありません。いずれにせよ、発見されたときには精神的にも極めてショッキングな結末を迎えることになります。

猫はエンジンルームにどこから入る?

タイヤの影に隠れる猫2匹

「こんな狭い隙間から入れるはずがない」と思うかもしれませんが、猫、特に子猫の柔軟性は人間の想像を超えています。エンジンルームの下部は、エンジンの冷却や排熱のために完全には密閉されておらず、地面に向かって大きな隙間が開いています。

猫はこの「アンダーカバーの隙間」や、タイヤの周辺にある「タイヤハウス」から足回りのサスペンションを伝って、まるでジャングルジムを登るようにスルスルとエンジンルーム上部へと侵入します。特に、近年のハイブリッド車や電気自動車は静粛性が高く、猫が警戒せずに近づきやすいという側面もあります。

また、駐車場所が壁際や茂みの近くである場合、そこを踏み台にしてボンネットの隙間から入り込もうとすることもあります。冬場に限らず、春先の出産ラッシュの時期には、子猫が親猫に連れられて安全な場所として案内されるケースも目立ちます。

一度「ここは安全だ」と学習した猫は、同じ場所に繰り返し入り込む習性があるため、一度でも猫の気配を感じた場合は、徹底した対策が必要になります。

エンジンルームに入り込む猫ミンチって知ってる?│対策法、保険など

ボンネットを叩く男と逃げる猫

この悲劇を防ぐための第一歩は、エンジンの始動前にボンネットを叩く「猫バンバン」を徹底することです。

もし万が一、不幸にも事故が発生してしまった場合、多くの車両保険(一般型)では、こうした「予期せぬ飛来・接触」による損害として補償対象となるケースが多いです。一度、保険内容の確認をすることをおすすめします。

猫がエンジンルームで死亡したらどうすればいい?
猫をエンジンルームに入れない対策法は?
猫がエンジンルームに入った事故は保険使える?
エンジンルームに入り込む猫ミンチって知ってる?│総括

猫がエンジンルームでグッタリしていたらどうすればいい?

万が一、走行中や始動後に異変を感じ、エンジンルーム内で猫がグッタリしているのを発見してしまったら、まずは冷静になり、決して無理に自分だけで解決しようとしないでください。

遺骸の処理は精神的な苦痛を伴うだけでなく、回転部に深く巻き込まれている場合、素人が手を出して車両の重要部品(センサーや配線)をさらに損傷させる二次被害の恐れがあるからです。

まずはJAFや加入している自動車保険のロードサービスに連絡しましょう。こうしたケースでの救助や清掃に対応してくれる場合があります。また、付き合いのあるディーラーや整備工場に相談するのも賢明です。

衛生面や臭いの問題も無視できません。清掃が不十分だと、臭いがエアコンの吸気口を通じて車内に充満し、その後どれだけ消臭しても取りきれなくなることがあります。
悲しい事故ではありますが、最後はプロの手を借りて、車両の安全確保を行うのが最善の道です。

猫をエンジンルームに入れない対策法は?

自動車の回りをうろつく猫

最も効果的で、今すぐ誰にでもできる対策が、日産自動車が提唱して広まった「猫バンバン」です。

エンジンをかける前にボンネットを叩き、中にいる猫に「これから動くぞ」と知らせるアクションです。ただし、これだけでは不十分な場合もあります。臆病な猫は、叩かれた音に驚いてさらに奥の隙間に潜り込み、固まってしまうことがあるからです。

より確実な対策を重ねるなら、以下の方法を組み合わせてください。
1.忌避剤の活用:
猫が嫌がる柑橘系や木酢液の臭いがするスプレーを、車の下やタイヤ周辺に散布します。

2.装置で遠ざける:
駐車場に超音波式の猫よけ装置を設置します。

3.目視確認:
ボンネットを叩いた後、少し時間を置いてから耳を澄まし、鳴き声や気配がしないか確認します。可能であればボンネットを開けて中を目視するのが一番確実です。

また、野良猫に餌をあげている環境が近くにある場合は、その場所から車を遠ざける、などの根本的な解決策も検討すべきです。「猫が入りにくい環境」をソフト・ハード両面で作ることが、悲劇を防ぐ唯一の方法です。

猫がエンジンルームに入った事故は保険使える?

自動車保険の説明書を確認する男

猫の巻き込みによる車両の損傷は、結論から言えば、多くの場合で「車両保険」の対象となります。

一般的に「走行中の他物との衝突」や「偶然な事故」として扱われるためです。ベルトの修理、配線の引き直し、さらには深刻な異臭による内部の徹底洗浄や部品交換など、修理費用が数十万円にのぼることも珍しくないため、保険が使えるかどうかは大きな分かれ目になります。

ただし、注意点がいくつかあります。

  • 「エコノミー型」の車両保険:
    契約内容によっては、自車との単独事故(衝突)とみなされず、補償対象外となるケースがあります。「一般型」であれば基本的にはカバーされますが、必ず事前に約款を確認するか担当者に問い合わせてください。
  • 等級ダウン:
    保険を使用すれば当然、翌年の等級が下がり、保険料が上がります。修理見積額と、将来的な保険料の増額分を天秤にかけて、自費で直すべきか判断する必要があります。

自分の身を守るためにも、自身の保険内容を「冬が来る前に」一度チェックしておくことをお勧めします。

エンジンルームに入り込む猫ミンチって知ってる?│総括

エンジンルームに入り込んだ猫に気づかず走り出してしまうことは「猫ミンチ」と呼ばれ、寒い時期に意外と数多く発生しています。

一度でも巻き込み事故が起きれば、車両の修理代だけでなく、車内に染み付いた臭いや精神的なショックなど、失うものはあまりに大きすぎます。エンジンルームに潜むリスクは、決して他人事ではありません。

明日から、いえ、次回の運転から必ず「猫バンバン」を行い、小動物がいないことを確認する習慣をつけてください。そのわずか数秒の手間が、小さな命とあなたのカーライフを守る唯一の手段です。

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