車の雑学

サイドブレーキをかけない引き忘れリスクとは?冬場の例外も紹介

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サイドブレーキをしっかりと引く

車を停める際、当たり前のように操作するサイドブレーキ(パーキングブレーキ)。しかし、平坦な道や短時間の停車だと「P(パーキング)レンジに入れているから大丈夫」と、つい引き忘れたり、あえてかけなかったりする方もいるのではないでしょうか。

もしサイドブレーキをかけ忘れてしまうと、車が勝手に動き出し、思わぬ危険を招く恐れがあります。また、実は「かけないこと」で法律違反に問われるケースや、逆に「冬場だけはかけない方が良い」という特殊な状況も存在します。

本記事では、サイドブレーキをかけないとどのようなリスクがあるのかや、冬場の注意点を含めて詳しく解説します。

記事のポイント

Pレンジだけでなくサイドブレーキとの二段構えで固定が基本
サイドブレーキをかけない駐車は、道路交通法違反になる恐れも
かけ忘れによる事故は過失を問われ、保険等級に影響を及ぼす
最新車は警告音や自動制御があるが、最後は目視確認が不可欠
冬の寒冷地のみ凍結防止のため「かけない」という選択も

サイドブレーキをかけないとどうなる?

ATシフトがPに入ってる

サイドブレーキは、フットブレーキとは別に車を物理的に固定するための重要な装置です。オートマチック車が普及した現代では、シフトレバーをPレンジに入れるだけで安心しがちですが、それだけでは不十分なケースが多々あります。

車のサイドブレーキはかけたほうが良い?
サイドブレーキは義務ですか?
サイドブレーキかけ忘れたとき警告する?

車のサイドブレーキはかけたほうが良い?

停車・駐車時には必ずサイドブレーキをかけるべきです。

オートマチック車(AT車)の場合、シフトレバーを「P(パーキング)」に入れれば内部の爪(パーキングロックポール)がギヤを固定しますが、この爪は数センチ程度の小さな部品に過ぎません。坂道などで無理な負荷がかかり続けると、破損したり外れたりするリスクがあります。

サイドブレーキはタイヤに対して直接制動力をかけるため、Pレンジとの「二段構え」で車を固定するのが本来の正しいあり方です。
傾斜地などでは、サイドブレーキをかけずにPレンジだけで停めると、次に発進する際に「ガコン」という大きな衝撃音とともにギヤが抜けなくなる現象が起きることがあります。
また、万が一の追突事故の際、サイドブレーキがかかっていれば自車の飛び出しを最小限に抑え、二次被害を防ぐことにつながります。

サイドブレーキは義務ですか?

シフトレバーがPの位置で停車した車の車内

日本の道路交通法において、駐車時のブレーキ措置は明確に義務付けられています。道路交通法第71条(運転者の遵守事項の五)では、「車両等を離れるときは、その原動機を止め、完全にブレーキをかける等当該車両等が停止の状態を保つため必要な措置を講ずること。」と定められています。

ここでいう「停止の状態を保持するため必要な措置」こそが、サイドブレーキの作動やギヤを適切に入れる行為を指します。もしもサイドブレーキをかけ忘れて、車が勝手に坂道を下ってしまったり、ぶつかったりしてしまったら、それは単なる「うっかり」では済まされません。

「平坦な道だから大丈夫」という主観的な判断ではなく、法律上も安全管理上も、停車時は常にサイドブレーキを作動させることが運転者の法的義務であると認識しておく必要があります。

サイドブレーキかけ忘れたとき警告する?

メーター内のサイドブレーキ灯が点灯している

最近の車には、サイドブレーキの引き忘れや解除忘れを防止するための警告機能が備わっています。

まず、運転席のインパネ(計器盤)には、ブレーキシステムの状態を示す「ブレーキ警告灯」があります。サイドブレーキがかかっている間は赤色のランプが点灯し、解除すると消灯します。

また、サイドブレーキを引いたまま走行しようとすると、ピーというアラーム音が鳴る車種がほとんどです。逆に、サイドブレーキをかけずにドアを開けたり、エンジンを切ろうとしたりすると警告音が鳴る「パーキングブレーキ警告」機能を持つ車も増えています。

特に最新の「電動パーキングブレーキ」搭載車では、シートベルトを締めると自動解除されたり、Pレンジに入れると自動でパーキングブレーキがかかったりする高度な制御が行われています。

しかし、古い車種や特定の状況下では警告が機能しないこともあるため、最終的には目視で警告灯の状態をチェックする習慣が大切です。

サイドブレーキをかけないとどうなる?│保険や冬場など

メーター内のパーキングブレーキ灯が赤く点灯している

サイドブレーキの不使用は、単なる操作ミスだけでなく、事故が起きた際の金銭的な負担や、季節特有のトラブルにも直結します。特に、万が一の事故の際に[任意保険]がどうなるのか、あるいは寒冷地で推奨される「あえて引かない」という判断基準などについて解説します。

サイドブレーキを引かない理由は?
サイドブレーキ引き忘れの事故で保険はどうなる?
冬はサイドブレーキかけない方がいい?
サイドブレーキをかけないとどうなる?│総括

サイドブレーキを引かない理由は?

サイドブレーキワイヤー

多くのドライバーがサイドブレーキを引かない理由として挙げるのは、「Pレンジに入れているから十分」という過信です。

特に都市部の平坦な駐車場では、Pレンジだけで車が動くことは稀であるため、手間に感じて省略してしまう人が一定数存在します。また、電動パーキングブレーキが普及する前の手動式や足踏み式の場合、「力がいる」「面倒」といった心理的ハードルも理由の一つとなります。

しかし、最も大きな理由は「冬場の凍結防止」という知識が、季節を問わず習慣化してしまっているケースです。寒冷地では、サイドブレーキのワイヤーが凍結して解除できなくなるのを防ぐために、あえて引かないという手法が取られますが、これが誤って通年での習慣になってしまっている場合があります。

その他、短時間の停車だからという油断や、貨物車両などで頻繁に乗り降りする際の作業効率優先などが原因で、サイドブレーキを軽視する傾向が見られます。

サイドブレーキ引き忘れの事故で保険はどうなる?

サイドブレーキをかけ忘れて車が勝手に動き出し、他人の家や車を壊したり人を傷つけたりした場合、基本的には[任意保険](対人・対物賠償責任保険)の補償対象となります。しかし、ここで注意が必要なのは「過失相殺」や「運転者の責任」の度合いです。

サイドブレーキのかけ忘れは、運転者の明確な「不注意(過失)」とみなされます。自損事故で自分の車を直す「車両保険」を契約していれば修理費は出ますが、翌年からの保険等級が下がり、保険料が大幅に上がるという金銭的デメリットが生じます。

また、業務中の事故であれば、会社側から安全管理義務違反を問われるリスクもあります。[損害保険料率算出機構]などが定める基準に照らしても、管理不十分による事故は運転者にとって非常に不利な状況を招きます。

保険でカバーできるからといって安心せず、未然に防ぐことが最大の防衛策です。

冬はサイドブレーキかけない方がいい?

雪の中停車した車にタイヤ止めを置く男

寒冷地や冬の非常に寒い日には、サイドブレーキを「あえてかけない」のが正解とされる場合があります。

これは、サイドブレーキの作動を伝えるワイヤーや、タイヤ付近のブレーキ機構(ドラムやパッド)が水分で濡れたまま凍結してしまうと、運転席からレバーを下げてもブレーキが解除されず、車が動かせなくなる「引きずり」や「固着」が発生するためです。

冬の寒冷地で駐車する際は、サイドブレーキは引かずに、AT車なら「P」、マニュアル車なら「1速」か「バック」にギヤを入れ、「輪留め(車止め)」をタイヤに設置するのが安全な方法です。

ただし、これはあくまで「路面が凍結するほど低い気温」の場合に限った例外的な措置です。春から秋にかけて、あるいは温暖な地域では、この例外を適用する必要はありません。天候や地域特性に応じて、適切に使い分ける判断力が求められます。

サイドブレーキをかけないとどうなる?│総括

サイドブレーキ(パーキングブレーキ)は、車の暴走を防ぎ、自分や周囲の安全を守るための「命綱」です。Pレンジのロック機構だけに頼るのではなく、サイドブレーキを併用することが正しい駐車の方法です。

  • 平坦な場所でも必ずかける習慣をつける
  • 道路交通法上の義務であることを自覚する
  • 寒冷地での凍結時のみ、輪留めを使用して例外的な対応も

これらを徹底することで、予期せぬ事故や保険料の上昇といったリスクを回避できます。「止まったらサイドブレーキ」という基本を徹底し、安心・安全なカーライフを送りましょう。

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