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硬いエンジンオイルの隠れたデメリット│燃費悪化はそのせいかも?

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大手カーショップで10W-40の硬いオイルを手に取る男

エンジンオイルの選択は、車のパフォーマンスや寿命に大きな影響を与える重要な要素です。

特に硬いオイル、つまり粘度が高いオイルの使用には注意が必要です。
この記事では、硬いオイルのデメリットに焦点を当て、使用時に考慮すべき点を詳しく解説します。

硬いオイルは燃費悪化や始動性が低下するデメリットがある
硬いオイルは高温時の保護に優れ、走行距離が多い車の性能を補助する
柔らかいオイルは、高温時の油膜切れやオイル消費に注意
近年のエコカーや軽自動車に指定外の硬いオイルは避ける
メーカー指定粘度を確認し、乗り方に合わせて選ぶ

硬いエンジンオイルの隠れたデメリット

メーター内にエンジンオイル交換時期のランプが点灯している

硬いオイル(高粘度オイル)は、高温時のエンジン保護性能に優れ、走行距離を重ねた車のオイル消費を抑えるなど、頼もしい効果を発揮してくれることがあります。
しかしその一方で、燃費の悪化、レスポンスの低下、そして近年の省燃費車においては、潤滑不良を引き起こす場合もあります。

硬いオイルとは
硬いエンジンオイルを使うとどんな効果があるの?
粘度の高いオイルのデメリットは?
エンジンオイルの粘度を上げるメリット
エンジンオイルが柔らかいデメリットは?

硬いオイルとは

硬いオイルとは、エンジンオイルの粘度が高く、数値で言えば後半の表示(例:5W-40の「40」や10W-60の「60」)が大きいオイルを指します。

粘度が高い=硬いオイルは高温時でも油膜が厚く保たれ、ピストンやクランクなどの金属部品同士の摩耗や焼き付きからエンジンを保護しやすい特徴があります。また、密封性や静粛性に優れるため、経年で隙間が広がったエンジンや高回転・高負荷の使い方をする車には適している場合があります。

一方で、低温時にはオイルが硬く流動性が低下するため始動直後の潤滑が遅れたり、燃費悪化やアクセルレスポンスの低下を招くことがある点に注意が必要です.

硬いエンジンオイルを使うとどんな効果があるの?

エンジンのレベルゲージを確認する整備士

硬いエンジンオイルを使うと、エンジン内部の金属同士の摩耗を抑え、油膜で部品同士の隙間を埋めることで耐久性と気密性を高める効果があります。

また、高温時でも油膜が安定しやすいため、長時間の高速走行や高負荷運転での「熱ダレ」を抑え、エンジン出力の低下を防ぐ効果があります。
さらに、油膜が厚くなることでタペット音や機械的なノイズを吸収し、エンジン音が静かになるという利点もあります。

一方で、粘度が高いため低温時の始動直後に流動性が低下しやすく、始動時の潤滑が遅れる可能性がある点は注意が必要です。

粘度の高いオイルのデメリットは?

エンジンオイルのレベルゲージを見てる整備士

粘度の高いオイルのデメリットは、主に燃費の悪化と低温時の始動性低下が挙げられます。
オイルの粘度が高いとエンジン内部の抵抗が増え、ピストンやクランクシャフトの動きが重くなるため、アクセル開度が大きくなりやすく、結果として燃費が悪化します。

また、冬場や低温時にはオイルが硬くなり流動性が低下するため、始動直後のオイル循環が遅れ、セルモーターやバッテリーへの負担が増大し、エンジンのレスポンスも低下します。
さらに、高粘度オイルは出力低下を招く場合があります。

これらのデメリットを避けるため、車種や使用環境に合った粘度を選ぶことが重要です。

エンジンオイルの粘度を上げるメリット

エンジンオイルの粘度を上げると、油膜が厚くなりエンジン内部の部品間のクリアランスを効果的に埋め、摩耗や摩擦を抑える保護性能が向上します。

高温時や高負荷運転時でも油膜が安定して保たれ、熱ダレによる出力低下を防ぎ、エンジンの本来の力を引き出せます。
また、気密性が向上することで圧縮漏れが減少し、エンジンノイズや白煙を抑え、静粛性が向上します。

経年劣化したエンジンでは隙間を埋めて機能低下を補い、高速走行や上り坂などの厳しい条件で特に効果を発揮します。

エンジンオイルが柔らかいデメリットは?

エンジンに新オイルを注入する

「0W-20」に代表される柔らかいオイルは、燃費の向上やエンジン始動性の良さから、近年のエコカーを中心に純正指定されることが多く、非常に優れたオイルです。しかし、この柔らかさが車の状態や乗り方によっては、弱点となってしまうことがあります。

  1. 高温・高負荷時のエンジン保護性能の低下
    これが柔らかいオイルの最も注意すべき点です。オイルはエンジン内部を潤滑し、金属部品同士が直接こすれ合わないように「油膜」を作っています。柔らかいオイルはサラサラしている分、この油膜が薄くなる傾向にあります。
    通常走行では全く問題ありませんが、真夏の渋滞路や、長時間の高速走行、サーキット走行などでエンジンが高温・高負荷状態になると、油膜が熱に耐えきれずに切れてしまう「油膜切れ」を起こすリスクが高まります。油膜が切れた状態では、金属部品が直接接触し、エンジンの摩耗を急激に進行させる危険性もあります。
  2. オイル消費を誘発しやすくなる
    走行距離が伸びてきたエンジンでは、部品の摩耗により、ピストンとシリンダーといった部品同士の隙間が新車時よりも広くなっています。
    ここに柔らかすぎるオイルを入れると、その隙間をオイルが通り抜けて燃焼室に入り込み、ガソリンと一緒に燃えてしまう「オイル上がり」や「オイル下がり」という現象が起きやすくなります。「最近、オイルの減りが早くなったな」と感じる場合、オイルが柔らかすぎることが原因の一つかもしれません。
  3. エンジンノイズが大きくなることがある
    オイルは、部品同士の衝撃を和らげるクッションの役割も担っています。柔らかいオイルは油膜が薄いため、このクッション効果が硬いオイルに比べて劣ります。
    そのため、特に走行距離を重ねたエンジンなどでは、部品同士が当たる「カチカチ」「カタカタ」といったメカニカルノイズが大きく聞こえるようになる場合があります。オイル交換をしたら、なんだかエンジン音がうるさくなったと感じた場合、以前より柔らかいオイルを入れたことが原因の可能性も考えられます。

もちろん、メーカーが「0W-20」を指定しているお車に、そのオイルを入れることは全く問題ありません。その粘度で十分な性能が発揮できるよう、エンジンが設計されているからです。
ただし、同じ指定粘度のお車でも、過酷な使い方をされる場合や、走行距離が増えてオイル消費が気になってきた場合には、これらのデメリットを考慮して、一段階硬いオイルを選択することが有効なケースもあります。

硬いエンジンオイルのデメリットとは?│軽自動車やタペット音など

エンジンにオイルを注入する整備士

高粘度のオイルは高温時のエンジン保護に優れていますが、低温時の潤滑不良や燃費の悪化を引き起こす可能性があります。また、タペット音の軽減につながることもありますが、軽自動車や一般的な使用条件では、過度に硬いオイルは適さないこともあります。

軽自動車は硬いオイルのほうがいい?
一番硬いエンジンオイルは?
硬いオイルとタペット音の関係
硬いエンジンオイルのデメリットとは?│総括

軽自動車は硬いオイルのほうがいい?

軽自動車だからといって一律に「硬いオイルが良い」とは言えません。車種の設計や使用状況によって適切な粘度は変わります。です。

軽自動車は排気量やエンジン構造の関係で、メーカーが指定する粘度で最適な性能が出るよう設計されているため、まずは取扱説明書の指定粘度を守ることが基本です。
近年の軽自動車の多くは低粘度オイル(燃費向上や低温始動性に有利)を前提に設計されており、街乗り中心であれば柔らかめのオイルの方が燃費や始動性でメリットがあります。

一方で、ターボ付き軽自動車や高速道路での長距離走行、重い荷物や登坂を頻繁に行う使用状況では、高温・高負荷下での保護を優先して指定よりやや高い粘度を選ぶことが有効な場合があります。
ただし、粘度を上げすぎると低温時の始動性悪化や燃費悪化、オイル回り(ポンプやタービン軸など)への負担増につながるため、過度な粘度変更は避けるべきです。

軽自動車にはメーカー指定の粘度を基本に、使用状況(ターボの有無・走行条件・経年による摩耗など)を踏まえて必要なら専門家と相談の上で粘度を調整するのが望ましいです。

一番硬いエンジンオイルは?

エンジンから硬いオイルが排出されている

一般的にカー用品店などで手に入るエンジンオイルの中で、特に硬いとされるのは「10W-60」や「20W-60」といった粘度のオイルです。右側の数字が「60」にもなると、触っただけでもはっきりと分かるほど、ドロッとした強い粘り気があります。

では、このような極端に硬いオイルは、どのような車に、どのような目的で使われるのでしょうか。これらは「ごく一部の特殊な車両」や「極めて過酷な走行条件」のために存在する、特別なオイルです。決して、一般的なお車に興味本位で入れるものではありません。
具体的には、主に以下のようなケースで使われます。

  1. モータースポーツや本格的なサーキット走行
    これが最も代表的な使用例です。レースやサーキット走行では、エンジンは常に限界付近の高回転・高負荷にさらされ、油温は120℃を超えることも珍しくありません。このような極限状態では、通常のオイルではあっという間に油膜が切れてしまい、エンジンは深刻なダメージを負ってしまいます。
    「xW-60」といった超高粘度オイルは、こうした異常な高温下でも強靭な油膜を維持し、エンジンを焼き付きから守るために開発されています。
  2. 一部の高性能輸入車や、大排気量のチューニングカー
    一部のヨーロッパ製高性能スポーツカーなどでは、メーカー自身が「10W-60」といった高粘度オイルを純正指定している場合があります。これは、それらのエンジンが元々高い発熱量を持ち、高負荷での走行を前提に設計されているためです。
    また、エンジンを大幅に改造したチューニングカーなどでも、増加したパワーと熱量からエンジンを保護するために、このような硬いオイルが選択されることがあります。
  3. クリアランスの広い旧車(クラシックカー)
    現代の精密なエンジンとは異なり、数十年前の古い設計のエンジン、特に空冷エンジン(旧型のポルシェなど)は、部品同士の隙間(クリアランス)が広く作られています。このようなエンジンに現代のサラサラな低粘度オイルを入れると、隙間からオイルが漏れたり、適切な油圧が保てなくなったりする危険性があります。
    そこで、広い隙間をしっかりと埋め、油圧を確保するために、あえて「20W-50」や、場合によってはシングルグレードの「SAE 50」といった非常に硬いオイルが使われるのです。

このように、一番硬いクラスのオイルが使われるのは、いずれも非常に特殊なケースです。また、低温始動性や燃費が犠牲になるため、日常の街乗りには不向きで、メーカー指定を超えない範囲で使用することが重要です。

硬いオイルとタペット音の関係

エンジンのヘッドカバーを開けた状態

タペット音は主にカムやロッカーアームがバルブを打つ際の打音で、油膜が薄くなるとその衝撃を吸収できずに「カタカタ」とした音が大きくなるため、オイルの粘度や状態が直接関係します。

粘度の高い(硬い)オイルは油膜を厚く保ちやすく、タペット周りのクッション性を高めて打音を抑える効果が期待できますので、異音が気になる場合に粘度を上げることで音が小さくなることがあります。
しかし、タペット音の原因はオイルだけではなく、バルブクリアランスの不適正やラッシュアジャスターの不具合、カムやタペットの摩耗など機械的な要因も多いため、粘度変更で改善しない場合は機械的点検・調整が必要です。

また、硬いオイルにすると低温時の始動性や燃費が悪化する可能性があり、粘度を上げる対策はあくまで一時的または補助的な手段として考え、メーカー指定や使用環境を踏まえて判断することが重要です。

硬いエンジンオイルのデメリットとは?│総括

硬いエンジンオイルは高温時の油膜強度が高く、摩耗防止や密封性向上、ノイズ低減などのメリットがありますが、主なデメリットとして燃費悪化、低温時の始動性低下、エンジン回転の重さやレスポンス低下が挙げられます。

これらはオイルの高い粘度による内部抵抗増大が原因で、特に街乗り中心やエコカー、冬場使用では顕著です。

柔らかいオイルのデメリット(油膜切れや焼き付きリスク)を避けるため粘度を上げるのは有効ですが、メーカー指定を超えない範囲で使用環境に合わせ、過度な硬さは避けることが重要です。

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