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エンジンオイルが冷める時間の目安とは?安全整備のためのポイント

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車の下からエンジンオイルを抜く

車の心臓部とも言えるエンジン。
そのスムーズな動作を支えているのがエンジンオイルです。

高温にさらされながら潤滑や冷却などの重要な役割を担うエンジンオイルですが、交換や点検の際には冷めるまでの時間をしっかりと把握しておく必要があります。
熱いオイルに触れて火傷をしてしまう危険性があるだけでなく、正確なオイル量の確認にも影響するからです。

この記事では、エンジンオイルが冷めるのにかかる時間、そしてその時間に影響を与える要因について解説していきます。
エンジンオイルが冷めるまでの時間を理解し、安全で適切なメンテナンスを行いましょう。

記事のポイント

通常20〜30分程度の冷却時間でエンジンオイルは冷める
長時間の走行後や外気温、エンジンの材質でも時間は変わる
エンジンを始動してから5分~10分程度暖気すれば、オイルの抜けが良くなる
エンジンオイル上抜きの利点は、ジャッキアップ不要、ドレンボルト破損のリスク0

エンジンオイルが冷めるまでの時間はどれくらい?

エンジンオイルをボトルから注入器に入れている

エンジンが冷えるまでの時間はどれくらい?
エンジンオイル交換は冷えてから行うべき?
エンジンオイル交換は暖気後がいい?

通常、20〜30分程度の冷却時間でエンジンオイルは冷めますが、気温や車両の使用状況によって異なる場合があります。

エンジンが冷えるまでの時間はどれくらい?

エンジンが冷えるまでの時間は、様々な要因によって変化します。
気温、エンジンの大きさ、走行時間、エンジンの材質、オイルの種類などが影響するため、一概に「〇分」とは言えません。
しかし、大まかな目安として、通常30分から1時間程度で触れられるくらいの温度まで下がります。

もう少し詳しく説明すると、以下のようになります。

  • 短時間の走行後(例:買い物など)
    15~30分程度でかなり冷めますが、エンジン内部はまだ高温です。
    オイル交換など作業を行うにはまだ危険なため、十分な時間をおく必要があります。
  • 長時間の走行後(例:長距離ドライブ)
    1時間以上かかる場合もあります。
    特にターボ車や大排気量のエンジンは、より多くの熱を発生させるため、冷却に時間がかかります。
  • 外気温の影響
    冬場は早く冷えますが、夏場は冷却に時間がかかります。
    真夏の炎天下では、1時間以上経ってもエンジンが熱い場合があります。
  • エンジンの材質
    アルミ合金製のエンジンは、鋳鉄製のエンジンよりも早く冷えます。

オイル交換は、エンジンが十分に冷えてから行うことが重要です。
安全第一で、適切なメンテナンスを行いましょう。

エンジンオイル交換は冷えてから行うべき?

エンジンオイルを吸い出している整備士

エンジンオイル交換は、愛車のメンテナンスにおいて非常に重要な作業です。
そして、交換作業を「エンジンが冷えた状態で行うべきか、温まった状態で行うべきか」という疑問を持つ方もいらっしゃるでしょう。
結論から言うと、エンジンオイル交換は、温まった状態で行うのがおすすめです。

冷えた状態ではオイルの粘度が高く、ドレンボルトから排出されるまでに時間がかかります。
温まった状態であればオイルの粘度が低くなり、スムーズかつ短時間で排出が完了し、古いオイルがより抜けやすくなります。
つまり、エンジン内部に古いオイルが残留しにくくなるということです。

では、どの程度温めれば良いのでしょうか?
エンジンを始動してから5分~10分程度、アイドリングもしくは軽く走行させてオイルを温めてください。
ただし、長時間走行した直後など、エンジンが非常に高温になっている場合は、ヤケドの危険がありますので、30分~1時間程度冷ましてから作業を行うようにしましょう。
触れてみて「少し熱い」と感じる程度が理想的です。

エンジンオイル交換は暖気後がいい?

暖気運転によってエンジンオイルの温度が上がると、粘度が低くなり流れやすくなります。
この状態でオイルを抜けば、冷えている時よりもスムーズかつ短時間で排出が完了し、古いオイルがより多く抜けやすくなります。
エンジン内部に古いオイルがなるべく残らないようにするためにも、暖気後の交換が効果的です。

では、どのくらいの暖気が必要なのでしょうか?
エンジンを始動後、5分から10分程度のアイドリング、もしくは軽い走行で十分です。
水温計の針が動き始めたら、オイルも温まり始めていると考えて良いでしょう。
ただし、長距離走行直後などエンジンが高温になっている場合は、ヤケドの危険性があります。
30分から1時間程度冷ましてから作業することをお勧めします。
触れてみて「少し熱い」と感じる程度が、作業には最適な温度です。

一方で、暖気運転をしすぎるとオイルが熱くなりすぎるため、やはりヤケドの危険があります。
適切な暖気時間を守ることが大切です。
作業時は必ず軍手や耐熱グローブを着用し、オイルを受ける容器を確実に設置してから作業に取り掛かりましょう。

エンジンオイルが冷めるまでの時間はどれくらい?│上抜き?など

注入器からエンジンオイルをエンジンに入れている

エンジンオイル交換は暖気後に上抜きがいい?
エンジンオイルが温まるまでの時間は?
総括│エンジンオイルが冷めるまでの時間はどれくらい?

上抜きの利点は、車両を持ち上げる必要がないため、作業が比較的簡単で迅速に行えることです。
また、エンジンオイルが温まるまで、夏場は約5分、冬場や寒冷地では10分程度かかることもあります。

エンジンオイル交換は暖気後に上抜きがいい?

エンジンオイル交換を暖気後に上抜きで行うことは、非常に効果的でおすすめできる方法です。
暖気運転によりエンジンオイルが温まり、オイルの粘度が下がるため、上抜き時にオイルがよりスムーズに吸い上げられます。
これにより、古いオイルを効率よく、そして短時間で抜き取ることが可能です。

また、上抜きはジャッキアップ不要して車の下に潜り込む必要がありません。
エンジンフードを開けて、オイルレベルゲージの穴から専用の機器でオイルを吸い取るため、安全かつ簡単に作業ができます。
ドレンボルトの破損リスクもないため、上抜きは手軽で比較的短時間で行える有効な手段となります。
暖気後のオイルは流動性が高いため、オイルパンの底に溜まった古いオイルも比較的よく吸い上げられ、オイル交換の効果を最大限に引き出せます。

しかし、下抜きに比べて、エンジン内部にスラッジ(オイルの汚れや金属粉など)が溜まりやすいというデメリットも存在します。

エンジンオイルが温まるまでの時間は?

エンジンオイルをエンジンに注入する

エンジンオイルが適切に温まるまでの時間は、一般的に5分程度の暖機運転が目安とされています。
特に夏場は約5分、冬場や寒冷地では10分程度かかることもあります。
これは、エンジンオイルの温度が約90℃前後まで上昇し、粘度が適切に下がって流動性が良くなった状態を指します。

エンジンが暖まるとは、ピストンとシリンダーの隙間が最適な状態となり、エンジンオイルの粘度も適切に変化することでエンジンが最大の性能を発揮できる状態を言います。
この時、オイルは金属部品の摩擦抵抗を効果的に軽減し、エンジン内部をスムーズに潤滑します。

ただし、近年の車両は電子制御が進み、昔ほど長時間の暖機は必要ありません。
エンジン始動後20〜30秒でオイルはエンジン全体に循環し始めるため、急激なアクセル操作を控えさえすれば、そのまま走り出して問題ない場合も多いです。

総括│エンジンオイルが冷めるまでの時間はどれくらい?

エンジンオイルの冷却時間は、車の運転状況、外気温、オイルの種類など様々な要因に影響されます。

一般的には、30分から1時間程度で触れるくらいの温度まで下がりますが、完全に冷えるまでは数時間かかることもあります。
また、オイル交換前に暖気運転を行いエンジンオイルを温めることで、オイルの流動性が向上し抜けやすくなるため、効率的なオイル交換が可能です。

オイル交換など作業を行う際は、必ず十分に冷えていることを確認し、やけどに注意しましょう。

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