中古車を購入する際、選択肢として県外も視野に入れる方が増えています。
魅力的な条件や価格に惹かれる一方で、購入には注意すべきデメリットも潜んでいます。
本記事では、県外で中古車を購入する際に生じる可能性のあるデメリットについて解説しますので、ぜひ購入前の参考にしてみてください。
記事のポイント
現車や販売店の確認ができないのが大きな問題
陸送費、名義変更、アフターサービスなどの問題も
納車までの時間と手間がかかる
県外で購入後、すぐ乗って帰るというのはほぼ不可能
目 次
中古車を県外で購入するデメリットは?

ネットで手軽に中古車を検索できる現代では、近隣だけでなく県外など、選択肢が格段に広がっています。
希望の車種や条件にぴったりの一台が見つかる可能性が高まりましたが、県外購入には地理的な距離によるいくつかのデメリットも存在します。
欲しい中古車が他県にしか無い場合、どうすればいい?
夢の中古車についに巡り合った!
でも、所在地が遠方の県…諦めるしかないのでしょうか?
そんなことはありません!
遠方でも購入は可能ですが、いくつか注意すべき点があります。
しっかりと事前準備を行い、納得のいく取引を実現しましょう。
- 販売店への直接問い合わせ
気になる点がある場合は、電話やメールで直接問い合わせましょう。
具体的な質問をすることで、オンライン上では分からない車の状態や、担当者の対応感覚も確認できます。
また、販売店に詳細な写真を、メールで送ってもらうのも有効です。
気になる箇所を指定して撮影してもらうことで、ある程度の状態把握は可能です。
さらに、値引き交渉の可能性についても尋ねることができます。 - 現車確認は必須、どうしても難しい場合は代替案で
中古車は個体差が大きいため、実物を見ることは非常に重要です。
できれば販売店へ直接足を運び、内外装の状態、エンジンの調子、試乗などを行い、自分の目で確認しましょう。
外装の塗装の色違いや、見えないところのサビの有無などもチェックポイントです。
どうしても遠方で現車確認が難しい場合は、第三者機関による車両検査(中古車購入代行サービスなど)を依頼するという方法もあります。
費用はかかりますが、プロの目で客観的に評価してもらえるので安心です。
- 納車までの費用と手続きを明確に
遠方の場合、車両本体価格以外に輸送費がかかります。
陸送か自走かで費用は変動し、距離によっても大きく変わります。
事前に販売店に見積もりを取り、予算に収まるか確認しましょう。
また、名義変更や自動車税などの手続きも必要です。
販売店が代行してくれる場合もありますが、その際の費用や手続きの流れも事前に確認しておくことが大切です。
- 販売店の信頼性を確認
遠方の販売店との取引は、顔が見えない分、不安も大きくなります。
購入前に、販売店の評判や実績をインターネットで調べてみましょう。
口コミサイトやSNSなどを活用すれば、過去の顧客の評価を確認できます。
古物商許可番号が適切に表示されているかを確認するのも、重要です。
また、不明点や疑問点は遠慮なく販売店に質問し、納得いくまで説明を受けましょう。レスポンスの速さや対応の丁寧さも、信頼性を判断する上で重要なポイントです。
- 保証内容とアフターサービスについて
中古車には保証が付いている場合がありますが、保証期間や内容、保証範囲は販売店によって異なります。
遠方で購入した場合、修理やメンテナンスを受けるのが難しい場合もあります。
アフターサービスの内容、範囲をしっかり確認し、遠方でも対応可能かどうかを確認しましょう。
遠方での購入は手間がかかりますが、希望条件にぴったりの一台が見つかる可能性も広がります。
上記の点に注意し、しっかりと準備を進めることで、安心して理想の車と出会えるでしょう。
県外で中古車を買うデメリットは?
欲しい中古車が自分の住む県内で見つからない場合、他県で購入するという選択肢が浮かびます。
しかし、県外での購入にはいくつかのデメリットや注意点があるため、事前にしっかりとポイントを押さえておくことが大切です。
- 現車確認の難しさ
遠方のため実際に車両を自分の目で確認するのが難しく、写真や動画だけでは細かな傷や汚れ、内装の状態などがわかりにくい場合があります。
購入後に「思っていたのと違った」と感じることも少なくありません。 - 納車までの時間と手間
他県から購入した中古車は、陸送や書類手続きの関係で納車までに数日~数週間かかることがあります。
すぐに車が必要な方は、この点を十分に考慮し、スケジュールをしっかり確認しておく必要があります。 - 陸送や各種手続きの追加費用
輸送距離が遠くなればなるほど陸送費は高額になり、離島や山間部への配送だと追加料金がかかることもあります。
納車までの見積もりを事前に確認し、予算に余裕を持たせておきましょう。 - 購入後のアフターサービスや修理サポート
万が一トラブルが発生した場合、地元であればすぐにサポートを受けられますが、遠方の場合、販売店により対応に違いがあります。
自宅近くの整備工場やディーラーで行った修理費用をカバーしてくれるのか、アフターサービスの範囲と内容をしっかり確認する必要があります。 - 販売店の信頼性が不明
どんな店舗なのか、販売形態をしているのかは、販売店の信頼性を知る上で重要なポイントです。
筆者は何件も見に行きましたが、ネットの中古車販売店の場合、整理整頓されてないような販売店を多く見かけました。
車が展示されている地面が未舗装だったり、プレハブ事務所だったり、整備工場内の応接室だったりしたこともあります。
車の現物を見ることも重要ですが、店舗を見ることで、販売店の車に対する考え方を知ることができます。
県外で中古車を購入する流れは?
県外での中古車購入は、近隣で購入する場合と比べていくつかの異なる点があります。
スムーズに取引を進めるために、大まかな流れとポイントを把握しておきましょう。
- 販売店に問い合わせ・見積もり依頼
気になる車が見つかったら、販売店に連絡して車の状態や価格、購入にかかる諸費用(陸送費、手続き代行料など)を確認します。
すべての費用を明確に把握しておくことが重要です。 - 契約・必要書類の準備
購入を決めたら契約を結びます。
契約に伴い、購入者側で以下のような書類を準備する必要があります。
- 印鑑証明書
- 実印
- 車庫証明書(取得には約1週間かかるため早めの申請が必要)
3. 支払い
契約内容に基づき、車両代金や諸費用を支払います。
銀行振込が一般的ですが、クレジットカード決済に対応している販売店もあります。
支払い方法や手数料についても事前に確認しておきましょう。
4. 納車(陸送または自走)
車の納車方法は主に2パターンあります。
- 陸送サービスを利用する場合
販売店から自宅まで車を輸送します。
費用や納期は距離や地域によって異なります。 - 自走(仮ナンバー使用)で乗って帰る場合
一部の地域では仮ナンバーを取得しそのまま乗って帰ることも可能ですが、多くの販売店はリスクを避けるため断るケースが多いです。
5. 名義変更・ナンバープレートの手続き
車両が納車されたら、名義変更や、車庫証明の取得、自動車税の納付など必要な登録手続きを行います。
また、購入した車は、地域が異なるためナンバープレートの変更が必要です。
車両持ち込みや委任状を活用し、お住まいの地域の運輸支局で名義変更手続きを行います。
この際に必要な書類は、購入時に販売店としっかり確認しましょう。
これらの手続きを、納車と同時に販売店が代行してくれる場合もありますが、その場合は手数料が発生することがあります。
6. アフターサービスや点検整備
県外購入の場合でも、地元の認定整備工場やディーラーでメンテナンスを受けられるか事前に確認しておくことが安心につながります。特に保証内容については販売店と確認しましょう。


県外で中古車を購入後、そのまま乗って帰れますか?
県外で気に入った中古車を見つけ、購入を決めた!
さあ、そのまま乗って帰れるのでしょうか?
答えは「場合による」です。
いくつかのポイントを確認し、準備を怠ると、せっかくの新しい車でのドライブが思わぬトラブルに繋がる可能性があります。
- 納車整備と登録手続きの完了
中古車を購入後、自分で乗って帰るためには、納車整備と登録手続きが完了している必要があります。
これらにはある程度の時間がかかるため、購入時に販売店としっかり確認しましょう。
特に遠方の販売店の場合、手続きに数日かかることも珍しくありません。
購入前に納車までの具体的なスケジュールを確認し、いつから乗って帰れるのか明確にしておくことが重要です。 - 必要書類の確認
たとえ手続きが完了していても、必要な書類が揃っていなければ、公道を走行することはできません。
自動車検査証(車検証)、自賠責保険証明書、自動車税納税証明書が必要です。
これらの書類が揃っているか、また有効期限内であるかを必ず確認しましょう。 - 仮ナンバーを取得する
仮ナンバーを取得すれば、車両を運転して乗って帰ることは可能です。
この場合、購入者自身が車庫証明の取得や名義変更などの手続きを行わなくてはなりません。
また、この方法の場合、旧所有者の名義が残った状態ですので、交通違反や事故などのリスクから、断られることが多いです。 - 車両の状態
長距離ドライブに耐えられる状態かどうかも重要なポイントです。
購入前に、車両の整備記録簿を確認し、必要な整備や点検が適切に行われているかを確認しましょう。
特に、エンジンオイル、ブレーキパッド、タイヤの状態は重要です。
遠方でトラブルが発生した場合、対応が難しくなるため、事前の確認が不可欠です。 できれば購入前に試乗を行い、車両の状態を自身で確認することを強くお勧めします。 - 任意保険の加入
自賠責保険は強制保険ですが、自走して帰る場合、万が一の事故に備えて任意保険への加入は必須です。
県外で購入する場合、現在加入している保険を適用できるか、新たに加入する必要があるかなど、保険会社に確認しておきましょう。
引き渡しと同時に任意保険が適用されるよう、事前に手続きを済ませておくことが安心です。
中古車を県外で購入するデメリットは?│実車確認、ナンバーの問題

県外の車の場合、写真だけでは細かな傷や車内の状態を見極められず、「思っていたのと違う」と感じる可能性があります。
また、ナンバー変更をする必要があります。
中古車を取り寄せるデメリットは?
遠方の店舗にある希望の中古車。取り寄せてもらうことで選択肢が広がるのは魅力的ですが、いくつかデメリットも存在します。
購入前にこれらの点を理解し、慎重に検討することが大切です。
- 実車確認の難しさ
写真や動画で車両の状態を確認することはできますが、実車で確認できる情報量には及びません。
細かな傷や車内のカビ臭、エンジンのカタカタ音など、オンラインでは伝わりにくい部分もあります。
実車を見ずに購入を決めるのは、ある程度のリスクを伴うことを理解しておきましょう。 - 納車までの時間
陸送の手配や登録手続きなど、取り寄せにはどうしても時間がかかります。
すぐに乗りたいと考えている場合は、納車までの期間をしっかりと確認しておく必要があります。
また、天候や交通状況など、予期せぬ事態で納車が遅れる可能性も考慮に入れておきましょう。 - 輸送費用の負担
遠方から車両を取り寄せる場合、陸送費用が発生します。
この費用は販売店によって異なるため、事前に確認し、総額費用に含めて検討する必要があります。
また、輸送中の車両トラブルのリスクもゼロではありません。
輸送中の車両保険の有無なども、確認しておくと安心です。 - トラブル発生時の対応の難しさ
納車後に車両に不具合が見つかった場合、遠方の販売店への対応は容易ではありません。
修理などの交渉も、直接会って話をするよりも時間がかかり、スムーズに進まない可能性があります。
購入前に販売店の保証内容やアフターサービス体制をしっかりと確認し、万が一のトラブル発生時の対応について明確にしておくことが重要です。
信頼できる販売店を選ぶことが、後々のトラブルを避けるキーとなります。
他県で中古車を買うときナンバーはどうする?
他県で中古車を購入した場合、その車には購入前の所有者がいる地域のナンバープレートが付いています。
このナンバーは、車を主に使用する地域の管轄運輸支局に基づくものです。
従って、購入者の居住地がその地域と異なる場合は、ナンバープレートの「変更登録」手続きを行う必要があります。
これは法律で定められているため、管轄区域が変わる際は必ず行う必要があります。
一方で、同じ管轄区域内での売買であればナンバー変更なしで名義変更が可能です。
また、遠方の店舗から車を引き取りに行く際や納車までに時間がかかる場合は、仮ナンバーを自治体から借り受ける方法もあります。
仮ナンバーを使えば、登録前でも一定期間、公道を走行して自走で持ち帰ることが可能です。
ただし、仮ナンバーの利用は3~5日以内に限られ、自賠責保険の加入が必要です。
ナンバー変更の手続き場所は普通車なら居住地の管轄運輸支局、軽自動車なら軽自動車検査協会が担当しています。
必要書類も用意し、迅速に手続きしましょう。
このように、他県で中古車を買った場合はナンバーの扱いに注意し、適切な変更登録を行うことが大切です。
総括│中古車を県外で購入するデメリットは?
中古車を県外で購入する際には、魅力的な価格や条件に惹かれる一方で、いくつかのデメリットがあります。
主なポイントとしては、車の実物を確認できないリスク、移動や輸送にかかる追加コスト、ナンバープレートや車庫証明の手続きなど行政手続きの複雑さ、そしてアフターサービスの対応が挙げられます。
これらのデメリットを理解した上で、総合的に判断し、賢い選択をすることが大切です。
必要な手続きを迅速に行い、信頼できる販売店を選ぶことで、県外購入のリスクを最小限に抑えましょう。